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CME保育士コラム

幼保特例制度とは?保育教諭とは?保育士との違い、資格の取得方法、など

「幼保特例制度」について、聞いたことがあるという保育士さんも多いのではないでしょうか。幼稚園教諭と保育士、どちらか片方の免許資格だけ持っている方に、ぜひおすすめしたい制度です。

今回は、「幼保特例制度」と「保育教諭」について最新の情報をご紹介します。幼稚園教諭や保育士と何が違うのか、今後のキャリアビジョンも含めてお伝えします。

より詳しく「幼保特例制度」「保育教諭」を理解するには、まず「認定こども園」について知ることから始めましょう。今までわからなかったことがクリアになってきますよ。

「認定こども園」について知っておこう

認定こども園とは、認定こども園法(通称)の制定によって、2006年よりスタートした「幼稚園と保育園の機能を一体化した施設」のことです。

認定こども園には、4つのタイプがあります。

①幼保連携型(幼稚園と保育所の機能を持つ施設)

②幼稚園型(認可幼稚園が保育所の機能を備えている施設)

③保育所型(認可保育所が幼稚園の機能を備えている施設)

④地方裁量型(地域の無認可保育施設)

当初、幼保連携型認定こども園は、幼稚園・保育所・認定こども園それぞれの認可手続きが必要でした。また、法体系が違うので、指導監督についても別々でした。

2015年「子ども・子育て支援新制度」により、認定こども園法が一部改正されたことで、認可・指導監督・財政措置が一本化されて「単一の施設」になりました。また、法的に「学校および児童福祉施設」として位置づけられ、新しい幼保連携型認定こども園がスタートしました。

認定こども園の「保育教諭」とは?

認定こども園では、園児の教育および保育を行う人を「保育教諭」と呼び、職員として設置することが義務付けられています。

新認定こども園法では、保育教諭とは「幼稚園教諭の普通免許状を有し、かつ、保育士資格の登録を受けた者でなければならない」と定められています。幼保連携型認定こども園で働くには、幼保の免許資格を持っていることが条件になります。

保育教諭・保育士・幼稚園教諭の違いについて

保育教諭は、保育士・幼稚園教諭と比べてどんな違いがあるのでしょうか。こちらでは「管轄・免許資格・園児の対象年齢」にポイントを置いて説明しますね。

【管轄の違い】

保育教諭・保育士・幼稚園教諭は、下記のように「管轄」が違います。

・保育教諭(内閣府)

・保育士(厚生労働省)

・幼稚園教諭(文部科学省)

【免許資格の違い】

保育教諭とは免許や資格ではなく、認定こども園法によって定められた「保育職の名称」です。認定こども園に勤務した期間のみ「保育教諭」と呼ばれます。

保育士は、児童福祉法に基づく「国家資格(名称独占資格)」です。認定こども園以外の職場でも、保育士として仕事をすることができます。

幼稚園教諭は、仕事の内容では保育士と共通点がありますが、根本的な違いがあります。幼稚園教諭とは、学校教育法に基づく幼稚園の「教員」で、保育士とは別の職業と位置づけられています。

【対象となる子どもの違い】

保育教諭が勤務する「認定こども園」では、0歳から就学前まで全ての子どもが、保護者の就労状況に関係なく、保育と学校教育(幼児教育)の両方を受けることができます。

保育士が勤務する保育所では、共働きなどで「保育に欠ける子ども」が対象になり、0歳から就学前までの子どもが入園可能です。

認定こども園や保育所に対して、幼稚園は「満3歳以上の子ども」が対象です。保護者の就労状況に関係なく、学校教育(幼児教育)を受けることができます。

保育教諭に求められるもの

 

保育教諭が働く「幼保連携型認定こども園」には、幼稚園や保育所にはない特徴があります。それは、子どもによって「保育時間」や「園に対するニーズ」が異なるということです。

認定こども園を幼稚園的に利用しているか、または、保育所的に利用しているか、保護者の事情や考え方によって、園児それぞれの保育時間が「4時間~10時間以上」とばらつきが大きいのです。

保育時間によって「園児のスケジュール」が違う点は、保育教諭の大変なところです。細やかに配慮できる人間性はもちろん、「調整力」や「管理能力」が必要になります。

また、3歳以上のクラスになると、子どもの発達・個性・経験をふまえながら学校教育(幼児教育)を取り入れていくので、保育教諭は「柔軟性」と「キャパシティーの広さ」が求められます。

これからは「幼保の免許資格」が必要な時代になる

認定こども園では、幼保どちらか片方の免許資格だけ持っている人がたくさん働いていました。園の採用基準が曖昧だったことも影響しています。

新しくなった認定こども園法では、幼保連携型認定こども園で働くには「幼稚園教諭免許」と「保育士資格」が両方必要になり、職員の採用にあたっては必須条件になります。

また、幼稚園型・保育所型・地方裁量型の認定こども園でも、必須ではないものの「幼保の免許資格」を併せ持つことが望ましいとされています。

「幼保連携型認定こども園」は増え続けている

認定こども園法が改正され「単一の認可基準」ができたことで、幼稚園や保育所が幼保連携型認定こども園への移行がしやすくなりました。

内閣府のデータ(2019年4月現在)によると、幼保連携型認定こども園の総数は5,137あり、認定こども園全体の70%以上を占めています。前年よりも700園以上増えていることから、今後も幼保連携型認定こども園の数は伸びていくことが予想されます。

保育士資格だけでは不安?

 

内閣府は、幼稚園や保育所の「認定こども園への移行」を推進しています。保育士さんは、現在勤務している保育所が、将来「認定こども園になるという可能性」について考える必要があります。

勤務先が認定こども園に移行すれば、保育士の資格だけではそのまま勤務し続けることが難しくなります。幼稚園教諭の免許を取るか、退職して別の職場に移るか、重要な選択に迫られます。現在、免許取得を検討している保育士さんも多いのではないでしょうか。

次は、幼稚園教諭免許を取りたい保育士さんのために「幼保特例制度」をご紹介します。

「幼保特例制度」とはどんな制度?

2015年に施行された「子ども・子育て支援新制度」において、認定こども園法が改正され、幼保の免許資格を取得するための「幼保特例制度」が始まりました。

幼保特例制度の対象

幼保特例制度の対象になるのは、下記のいずれかに該当する人です。

①保育士資格のみ持っている人

②幼稚園教諭免許のみ持っている人

 

幼保特例制度は、幼保どちらかの免許資格を持っている人が、もうひとつの免許資格を取りやすくするための制度です。どんな特例措置があるのか、後で詳しく説明しますね。

幼保特例制度に必要な「実務経験」とは

幼保特例制度を受けるには、今ある資格での「実務経験(3年以上かつ4,320時間以上)」が必要です。

保育士および幼稚園教諭としての「実務経験」としてみなされる職場は、下記の通りです。いずれの施設でも、子どもの保育・教育に従事したことが「実務」になり、勤務先の証明が必要になります。

【保育士・幼稚園教諭としての実務経験】

①認定こども園(幼保連携型、幼稚園型、保育所型、地方裁量型)

②幼稚園(特別支援学校の幼稚部も含まれる)

③保育所(認可保育所、小規模保育所、事業所内保育所)

④指導監督基準を満たした認可外保育所

⑤へき地保育所

⑥幼稚園併設型認可外保育所

⑦公立の保育施設

幼保特例制度の期限はいつまで?

幼保特例制度は、認定こども園法の改正より5年間に限られた措置でしたが、2025年度末まで延長されました。国はさらに「免許資格取得の推進」に力を入れています。

次は、幼稚園教諭免許または保育士資格を目指す人が受けられる「特例措置」について、詳しくお伝えしますね。

「幼稚園教諭免許」を取得するための特例

幼稚園教諭免許を取得するための特例措置は、大学で下記の8単位を修得することで、都道府県の教育委員会に免許状の授与申請ができるようになります。

【幼稚園免許の特例教科目】

①「教職の意義および教員の役割、教員の 職務内容」2単位

②「教育に関する社会的、制度的または経営的事項」2単位

③「保育内容の指導法、教育の方法および技術」2単位

④「教職課程の意義および編成の方法」1単位

⑤「幼児理解の理論および方法」1単位

特例教科目の受講が終了し、科目修了試験に合格すると単位が認定されます。

「教育職員検定」とは

幼稚園教諭の免許授与申請を行うと、都道府県の教育委員会では「教育職員検定」が行われます。検定内容は、人物・学力・実務・身体に関する証明書を提出し、書類審査によって合否が決定します。

「保育士資格」を取得するための特例

保育士の資格取得のための特例措置は、保育士養成施設で下記の特例教科目を学び、8単位を修得すると保育士試験は「全科目免除」されます。

【保育士資格の特例教科目】

①「福祉と養護」2単位

②「子ども家庭支援論」2単位

③「保健と食と栄養」2単位

④「乳児保育」2単位

【指定保育士養成施設の種類】

・4年制大学

・短期大学

・専門学校

保育士養成施設では、学校のホームページなどに「特例教科目の受講案内」が掲載されていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

 

「全国保育士養成協議会」に受験免除を申請する

全国保育士養成協議会とは、保育士試験の運営を行っている団体です。指定保育士養成施設が発行する「幼教専修証明書」を提出することで、保育士試験の受験免除が認められます。

幼保特例制度にはどんなメリットがある?

免許資格を希望する人は、幼保特例制度を利用することで「一般のルートでは得られないたくさんのメリット」があります。この機会を逃さずに、もう1つの免許資格にチャレンジしてみましょう。

【メリット①】今の職場で働きながら免許資格が取れる

「仕事を辞めなければ免許資格を取るのは難しい」と考えている方に、幼保特例制度は大きなチャンスです。大学や保育士養成施設での学びも、働いている人に受講しやすいスケジュールなので、仕事を続けながら通うことができます。

また、通信制の大学では「テキスト・教材・インターネット」で学ぶことができるので、自分のペースで好きな時間に学習することができます。免許資格を取るために使う有給休暇も、少ない日数で済むのが嬉しいですね。

【メリット②】資格取得までの時間を短縮できる

特例制度を利用すれば、資格取得にかかる時間は「最短6か月~1年」になります。通常ならば、通学期間や受験勉強にかかる時間を、特例制度によって短縮できるのが大きなメリットです。子育てや家事に忙しい人にとっても、チャレンジしやすいのではないでしょうか。

【メリット③】費用を少なく抑えることができる

幼保特例制度によって履修する科目が最小限になるので、受講にかかる費用を抑えることができます。多くの大学または保育士養成施設では、8単位で「7~9万円」程度が受講料の相場なので、10万円以下で済むのは助かりますね。

【メリット④】幼保連携型認定こども園に転職できる

今後、片方の免許資格しか持っていない人は、幼保連携型認定こども園に転職することが難しくなりますが、幼保特例制度を利用すれば必要な免許資格を得ることが可能になります。転職先の幅が広がれば、自分に合った職場を見つけやすくなりますね。

まとめ

幼保特例制度・保育教諭・認定こども園について、詳しくお伝えしました。幼保特例制度についてはメリットがたくさんあり、デメリットといえることは今のところ見当たりません。もう1つの免許資格を目指す人にとっては、安心してチャレンジできる嬉しい制度です。

認定こども園にお勤めなら免許資格の取得は必須ですが、他の勤務先で働いている方にとっても「幼保特例制度」は気になる存在です。2025年3月までという期限付きの制度なので、早いうちに行動するのがおすすめです。