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CME保育士コラム

子育てをしながら保育士として働ける?

「育児が一段落したので、また保育の現場に戻りたい」

「妊娠、出産後も保育士として働き続けたい」

共働き世帯が増えているなか、このように子育てしながら保育士として働き続けたいと考えている人も多いでしょう。そして同時に、不安を抱えている人も多いのではないでしょうか。

 

結婚や妊娠を機に退職する保育士が多いのは実情です。けれども、結論から言うと、実際に筆者自身がそうだったように、子育てをしながら保育士として働くことはできます。保育士が現場復帰できるような制度もあります。どんな制度があるのか、どのような働き方があるのか、その説明とともに「子育てしながら保育士として働くこと」を改めて考えていきましょう。

子育てをしながら保育士として働くということ

東京都福祉保健局が発表している『保育士実態調査(平成30年度)』によると、子どもがいる保育士が保育所等を退職した理由で最も多かった回答は、「妊娠・出産(33.4%)」でした。

また、厚生労働省が全国潜在保育士アンケートの調査結果を取りまとめた資料『潜在保育士の実態について』では、潜在保育士の65%に子どもがいることが明らかにされました。

 

保育士を続けるうえで出産や子育てがハードルとなっているわけですが、その理由に次のようなことが挙げられています。

・保育士の人員配置があるため、突然の休みに対応してもらいにくい

・業務量が多い

・遅番、早番勤務が難しい

・子どもの預け先との行事日程が被るおそれがある

 

 

そして、このような「働き方」のハードルが雇用主である保育園側によって取り除かれたとしても、今度はそれを良く思わない保育士との「人間関係」が第2のハードルとなる場合もあります。この2つのハードルの根底には、自分の子どもを預けて人の子どもを預かることに対して「これでいいのか」という疑問があり、厚労省の調査でも指摘されているように、子どもの年齢が低いほどそれが強い傾向にあるようです。

 

つまり、「家庭との両立が難しいことが保育士の離職率が高い一因」であり、保育士として復職する際は家庭との両立が必須条件であることが伺えます。

 

 

両立を目指した働き方とは

では、仕事と家庭との両立を実現するために、どのような働き方があるのでしょうか。

 

1.パート勤務

時間帯や勤務日数など、希望条件で働くことができるパート勤務は、子育て世代が最も希望する勤務形態です。未就学児の子どもを預けて働く人よりも、幼稚園や小学校入学後など日中に時間がとれる人が多く働いています。あくまで、家庭を最優先したい人は、パート勤務という働き方が一番いいかもしれません。

 

2.時短勤務

時短勤務とは、3歳未満の子どもを扶養する従業員の所定労働時間を原則として6時間とする制度のことです。保育園に請求することで利用できます。労働時間が減る分、必ずしもではありませんが給料は減給されます。

正社員という立場ながら他の正社員保育士より勤務体系が異なるので、より一層、子どもや保護者、他の保育士との関係構築に努め、できないことよりできることが何かを示していくことが大切です。年齢が低いうちは子どもとの時間を優先的に、でもキャリアをあきらめたくないという人は、保育園と相談し時短勤務を活用できるといいですね。

 

 

3.公立保育園

公立保育園で働く保育士は、公務員と同じ扱いです。私立保育園の中には、未だ残念ながら年度途中の産休・育休取得に否定的なところもありますが、公立保育園では、学校の教諭と同様に産休代替職員が雇用されるので、産休・育休を取得しやすい環境が整っていると言えます。

 

4.母子同園

母子同園とは、子どもの預け先で保育士として働くことを言います。待機児童数が多い自治体の認可園なら希望通りとなることは難しいですが、小規模保育園や事業所内保育園などは母子同園で働く保育士も多いです。母子同園でなくても、同じ運営法人の他施設など系列園に預けて働く場合もあります。

子どもの年齢が低いと母親に甘え、他の園児と待遇に差ができてしまいかねないなどの理由で母子同園がNGの保育園もあるので、あらかじめ勤務先に母子同園が可能か確認することが必要です。

 

仕事と家庭のどちらに比重を置いているか、現時点だけでなく、長い目で考えることで自分に合う働き方が変わってくることでしょう。選択肢は複数あることを抑えておくといいですね。

 

 

子育てをしながら保育士として働きやすくなるための制度

続いて、いざ保育士として働き始める前に知っておくべき制度についてです。

待機児童問題の背景に保育士の離職率の高さが一因となっていることは周知のとおりですが、先述の厚労省の調査で、潜在保育士の半数が復職を希望しているが家庭との両立を考えて復職していないことが明らかにされると、子育て中の保育士でも働きやすい枠組みが整備されるようになりました。

 

1.未就学児をもつ保育士に対する保育料の一部貸し付け事業

これは、事業の名前の通り、保育士の子ども(未就学児)にかかる保育料を無利子で貸付するという制度です。それだけでなく、継続して2年以上保育所等で勤務し続けた場合、貸付の返還が免除されます。週20時間以上勤務していればパート勤務者でも対象となり、貸付金額は保育料の半額(上限27,000円)です。

自治体によっては、貸付金額の上限が倍額の54,000円のところや公立保育園は対象外としているところもあるため、各自治体の社会福祉協議会や福祉人材センターのHPでチェックすることをおすすめします。

 

2.保育士の子どもの優先入所

2018年度から、認可保育園等で働く(予定のある)保育士が子どもの保育園の入園申請をした時、「入園の可能性が大きく高まるような点数付けを行い、可能な限り速やかに入園を確定させること」を各自治体に求められるようになりました。

これは、子どもの預け先となる保育園がある自治体と就業している保育園の自治体が同一でなくても適用されるところが多いですが、念のため自治体が公表している保育園入園時の点数表をチェックしましょう。

 

3.病児保育

病児保育は、小学校3年生以下の病児や病後児を医師や看護師のもと預かってくれる保育施設です。保育士に限らず活用できる制度ではありますが、行事前後や人員配置の関係上、どうしても休めないことが多い保育職では、地域の病児保育施設を抑えておきましょう。

負担費用は自治体ごとで統一されている場合が多く、2,000円程度の安価で設定されているのでベビーシッターよりも利用しやすいです。しかし前日予約ができないので、風邪が流行る冬場は毎朝の予約時間帯の電話回線が混みます。

身近に預けられる親族等がいない人は、複数の病児保育施設を知っておくといいでしょう。

 

 

子育てしながらでも働きやすい保育園は増えている

 

筆者自身、産休・育休を取得しながら時短勤務で働いたり、就業している保育園と頻回に交流があるような系列園に子どもを預けて働いたりしました。確かに、子育てをしながら正社員保育士として働くことは私にとっては大変です。けれども、専業主婦のときも「大変だ」と思っていました。

「大変さ」も「向き不向き」も人それぞれなので、子育てしながら働くか主婦を続けるかに正解はありません。ですが、家庭か仕事かの0か100かでなく、どちらも欲張った選択肢があることを知り、そしてその選択肢をたくさんもっておくといいかもしれません。

人材が不足している保育士業界は、企業による保育業界の参入や保育施設の多様化に伴い、働き方もどんどん多様化しています。今後ますます、働きやすい環境が整っていくでしょう。いろんな選択肢がある中で「子育てしながら保育士として働くこと」を改めて考え、就職活動の際はここでの情報をぜひ役立ててくださいね。