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CME保育士コラム

オープニングスタッフとして勤務するやりがい・大変なこと

転職活動で保育園を探すときに特に人気が高いのが新規開設する保育園、いわゆるオープニング保育園の求人です。

「保育士の入社日が一緒なので、人間関係が良さそうだ」

「すべて一から決めて整えていくので、やりがいがありそうだ」

「新しく綺麗な保育環境で子どもたちを受け入れられるので、子どもたちへのメリットも高そうだ」

 

オープニング保育園の保育士として就職する際に、上記のようにいいイメージをもつ人は多いのではないでしょうか。

筆者自身もその一人で、実際にオープニング保育園の保育士として働いた経験があります。今回は、その際の経験も踏まえながら、オープニング保育園で働く保育士ならではのやりがいや大変なことをお伝えしていきます。

 

増えつつあるオープニング保育園

2015年度に施行された子ども・子育て支援新制度によって、民間事業による保育業界の参入が大幅に進んだのは他の記事にもある通りですが、具体的にどれくらいの保育施設が増加したのでしょうか。

厚生労働省が発表している「保育所等数の推移について」では、子ども・子育て新制度の施行初年度である2015年度で、前年度より4,358施設増えていることが分かっています。その後も、2,000前後のペースで増加し続けており、2018年度までで累計1万施設もの保育所等が開設されてきました。

 

 

さらに現在、政府による「子育て安心プラン」という計画が進んでいます。「子育て安心プラン」とは、2018~2020年度までの3か年計画で、32万人分の保育の受け皿を確保することを目的としたものです。市区町村単位で計画を立てることによってよりニーズに則した待機児童問題の解決を図っており、1年目の保育人数の受け皿拡大量は11.2万人分で、目標達成に着実に近づいています。

保育所の受け入れ人数が拡大しているということは、当然、保育施設の数もまだまだ増加傾向にあるということです。今後もう少しは、オープニング保育園の求人が途絶えないでしょう。

 

 

オープニング保育園ならではのやりがい

 

◆園の基盤を築いていける

保育園としての実績がゼロからなので、行事や書類関係、研修体制や勤務体制など、あらゆる面で基盤を築いていく必要があります。

最も大変なのは、行事。「7月に夏祭りをして9月は運動会、10月は保育参観で12月には発表会」といったように全体行事だけでも、いつ頃に何の行事を行うのかを決定していくところからやらなければなりません。これに加えて、入園式や卒園式、年長児のお泊り保育といったようにクラス行事が入ります。全ての行事を日頃の保育活動と並行しながら無理なく進めていくにはどのようなスケジュールがいいかが定まったら、今度は一つひとつの行事を詰めていきます。一日かけて執り行うのか予算はいくらに設定するかといった「行事の規模」や玉入れや三角コーンなど必要な備品はどこでそろえるかといった「備品の購入」に至るまで、既存保育園では既に確立されている部分も協議事項です。

誰か一人の意見だけでなく、園に勤める保育士全員の意見を出していくので、行事ひとつでも進めていくときの団結観や終わった後の達成感は、既存保育園を上回るものがあります。

 

◆キャリアアップを図りやすい

オープニング保育園の求人には、主任保育士や園長のような管理職の求人も多く含まれます。保育士の中心となって保育現場をまとめたり役所などの他機関の窓口となって連携したり、あるいは園長の補佐的役を担って運営業務に携わったりしたい方にとって、オープニング保育園はキャリアアップのチャンスをつかみやすい場です。

また、保育士として採用された場合でも、既存保育園では既に確立されている事柄まで全員で役割分担していく必要があるため、既存保育園の同歴の保育士に比べると任される仕事が多くなります。そのため次に転職する時に、オープニング保育園で培った経験は有利になるでしょう。

 

◆人間関係がフラット

保育士の転職理由の上位には「職場の人間関係」が挙がっていますが、オープニング保育園の魅力の一つが、働く職員全員が「初めまして」で始まる関係性です。既にできあがった人間関係の輪の中に入るよりも、職場に慣れるのに時間を要しません。あらゆる事項を決定していくために会議が活発で、ちょっとした空き時間でも「これはどうしようか」と相談したり議論したりする場面がよく見られますが、そんな環境の中で一体感が高まっていくように思います。

また、自分の意見を言って受け入れてもらいやすいのもオープニング保育園ならでは。これまでの保育歴に関係なく、イチ保育士の意見として既存保育園より柔軟に対応してもらいやすいです。「全員で築き上げていかなければならない」というオープニング保育園の状況が、フラットな人間関係を生み出しています。

 

一方で、オープニング保育園ならではの大変なこともあります。

 

 

オープニング保育園で大変なこと

◆行事や研修体制などすべてイチから

先ほどは、保育園の基盤を築き上げるからこそやりがいや保育士の団結力が強いとお伝えしましたが、裏を返せば大変なことでもあるということです。

開園までに職員が集まる十分な時間があれば良いのですが、「今は保育園に勤めている」という転職者が多数いるオープニング保育園では、実際に開園してからあらゆる事柄を整備していくことになります。しかし開園してからは、子どもたちの安心安全な保育を行うことが1番大切なこと。会議の時間も限られるので、「行事の詳細日時は決まっていないけど、クラスの出し物の準備は進めておこう」といったように手探り状態で進めていくこともあります。

 

◆イチから作るからこそ意見のぶつかり合いも

新しく保育方針や行事等を決めていく上で、保育士のこれまでの経験に頼るところも多いです。それ故に、自分がやってきた保育とは違うやり方をしてきた保育士と意見がぶつかることもあります。とは言え、それも会議やコミュニケーションが活発で、フラットな人間関係だからこそ。「保育園が子どもたちや保護者、地域にとって良い存在として機能していくために」という気持ちが共通していれば、他の保育士の意見も交えながらその場で収まります。

 

 

◆この人に聞けばいい、というものがない

保護者からの相談や保育中の対応などにおいて、保育園としての対応をどうするか判断に迷うこともあるでしょう。最近では、コロナウイルスの感染症対策が多くの保育園を悩ませていますね。

主任保育士や園長に確認して解決することも当然ありますが、その対応一つひとつが今後の保育園の方針となるのです。「前回はこのような対応だったのに、なんでこの人は違う対応なのか」という保護者の疑問が保育園への信頼悪化へとつながらないように、一貫した対応をとる必要があります。慎重な判断が求められる時は、「一度職員間で話し合うために回答を待ってほしい」旨を伝え、無責任な対応は避けるようにしましょう。

 

 

事業主体を要チェック

オープニング保育園の求人で最もチェックしてもらいたいのは事業主体です。

既に保育園を複数運営しているような事業主体であれば、ノウハウをもっているので、保育方針や書類一式のテンプレート、マニュアル等が整備されています。一方、保育園の運営が初めてである事業主体や、認可外保育園から認可保育園に移行した保育園などは、出勤簿や研修体制の書類など、直接保育とは関係しないけれども指導監査で必要となる書類まで保育士も事業主と一緒に整備していく場合があります。

転職エージェント等を活用しながら、「事業主体の実績」や「事業主体の担当者の人柄」などもぜひ確認してみましょう。