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CME保育士コラム

企業主導型保育事業と事業所内保育事業って何が違うの?

「保育園」と一口に言っても、運営規模や入園対象年齢などによって、複数の種類に分かれていることはご存知でしょう。しかし一方で、どのように区分けされているのかまでは知らないという人も多いのではないでしょうか。

 

中でも企業主導型保育園や事業所内保育園は、しばしば混同されがちです。名称だけで考えてみるとよく似ているように思いますが、実際は異なる点がたくさんあります。

就職・転職活動を行う上で違いを明確に抑えておくことももちろん必要ですが、それ以前に保育士として子育て支援を行う際に「知らない」わけにはいきません。子育て支援を行う相手は、保育園に在籍している園児の保護者にとどまらず、園庭開放や一時預かり事業などで来園する地域の子ども家庭にも及びます。

 

保育園にスムーズに入園できず待機児童状態の保護者から相談を受けた時、どのくらい相談に応えてあげられるでしょうか。

より良い福祉サービスの提供につながるように、そして自分自身に合う保育施設で働く選択ができるように、今一度、混同しがちな企業主導型保育園と事業所内保育園の違いをしっかり抑えていきましょう。

 

 

 

最低限抑えるべき違いは6つ!

ここまで、企業主導型保育園と事業所内保育園の概要を説明しましたが、抑えておくべき違いは6つのみです。

 

1.認可の有無

企業主導型保育園は認可外保育園、事業所内保育園は認可保育園に属します。

 

2.対象年齢

企業主導型保育園は5歳児まで受け入れが可能、事業所内保育園は2歳児までの受け入れです。

 

3.保育認定の有無

企業主導型保育園は自治体の保育認定をもらう必要はないので直接契約を結びます。

対して、事業所内保育園は自遺体の保育認定が必要なので、保育の必要性がある事由があり且つ優先度の高い人から保育認定を受けます。

 

4.保育料の設定方法

企業主導型保育園は保護者の収入によらず独自に保育料を設定できますが、事業所内保育園の場合は応能負担が適用されています。応能負担とは、利用者の能力に応じたサービス利用の負担が決まるというシステム。つまり、世帯収入に応じた負担率を各自治体が設定し、それに則して保育料が徴収されます。

そのため、高所得世帯にとっては、認可保育園に預けるより企業主導型保育園に預ける方が保育料が少なくてすむという場合もあるのです。

 

 

5.職員の保育士資格保有率

企業主導型保育園は、「職員の半数以上を保育士とする」としており、保育士以外に子育て支援員の資格を持つ者でも保育を行うことが認められています。

一方、事業所内保育園は定員数によって職員の資格要件が異なります。定員19人以下であれば企業主導型と同様の要件ですが、定員20人以上の保育施設では全ての職員が保育士資格を保有しておかなければなりません。

 

6.地域の子どもの受け入れ

企業主導型保育園は、従業員の子どもの他、地域の子どもを受け入れる「地域枠」は設けなくても良いとされています。全ての園児を従業員の子どものみとすることができ、「地域枠」を導入する場合であっても定員の50%までと定められています。

対して、事業所内保育園は、定員の25%以上を「地域枠」で設けなければなりません。自治体の認可を取得するということは、地域の子どもを受け入れることで地域に還元することが求められているのです。

 

 

利用者のニーズに添いやすい企業主導型保育園

企業主導型保育事業は、2016年度に内閣府が開始した企業向けの助成制度です。

未就学児を養育する従業員のスムーズな社会復帰を目指し、引いては待機児童問題の速い解決を図るために創設されました。

 

認可外保育園なので、認可保育園に求められるような職員配置基準や設備基準を必ずしも満たす必要はないものの、一定基準を満たすことで認可保育園と同様の補助金が国から支給されます。複数企業による共同設置も可能で委託して設置することもできるため、企業にとってもメリットが大きく、今後もしばらく増加していくことが見込まれています。

 

認可外保育園ということは、保育を利用するまでに違いがあることを抑えておかなければなりません。

例えば、企業主導型保育園を利用するには自治体を通さず、保育園と直接契約する必要があります。利用者は保育園の方針や園が独自に設定している保育料に納得したら保育園に直接申し込み、保育園側は、定員を超える希望利用者数がいる場合には、保育園の裁量でどの園児の入園を認めるか決めることが可能です。

 

また、従業員の多様な働き方にも対応できます。

夜間や早朝勤務に応じた夜間・早朝保育の導入はその代表例。実際に、総合病院にある院内保育所の多くは、夜勤勤務の医師や神尾氏らのニーズに応えるために夜間保育を導入しています。

夜間保育は認可保育園でも導入しているところがありますが、週2日勤務や時短勤務といった、保育認定が必要な認可保育園では入園の優先順位が下がってしまうような従業員でも受け入れられるのは、認可外保育園である企業主導型保育園ならではでしょう。

 

保育利用は直接契約で、保育料は所得によらず一律設定。

これによって、社会福祉法人や市町村が運営するような施設型空府に属する保育園と比べて保護者の層がある程度絞られます。

すなわち、保育園の特色が出しやすく、体操・音楽・英語など多少のお金はかかっても専門講師による課外活動を導入するなど、カラーが強いのも特徴の一つです。

 

 

 

企業主導型保育園で働くメリット

◆オープニング保育園の求人が多い

◆無資格者やブランクのある人でも活躍しやすい求人が多い

◆保護者の層がある程度絞られるのでニーズに合わせた保育を展開しやすい

 

 

事業所内保育園は地域枠が設けられている

事業所内保育園は、企業主導型と同年の2016年度に創設された「子ども・子育て支援新制度」の中で地域型保育事業に位置付けられました。

地域型保育事業に位置付けられている保育園は、事業所内保育園の他に小規模保育園や家庭的保育園も含まれます。施設型給付に属する保育園と異なるのは、運営母体が市町村や社会福祉法人によらないこと。企業や個人による設置・運営が認められ、尚且つ自治体による認可を受けることで受け入れ人数が大幅に増え、待機児童問題の解決に向けて大きく前進したと言われている事業です。

 

企業主導型とは違い認可保育なので、入園するためには保育認定を受けなければなりません。ただし、従業員枠を利用する子どもについては、従業員等のための福利厚生等の観点から設置されるものであることから、他の保育所等と同様の利用調整は行わず、事業所内保育事業所が利用者を選定することとしています。なお、従業員枠の定員を超える利用申し込みがあった場合には、事業所内保育事業者において、保育を受ける必要性が高いと認められる子どもが優先的に利用できるように配慮する必要があります。

 

地域の子どもについては、定員の25%以上受け入れなければなりません。つまり、牛業員枠のみでも良いとされている企業主導型保育園と比べると、その分多様な保護者や園児を受け入れることになります。

保護者の就業・通学・介護などといった保育の必要性の高い園児が入園するので、当然、福祉的側面が強くなります。福祉や養護に強い関心がある人で、2歳児未満の低年齢児の子どもを専門に保育したい方にぴったりの職場と言えるでしょう。

 

 

事業所内保育園で働くメリット

◆企業主導型保育園よりも公的福祉サービスを提供できる

◆乳児保育に専念できる

◆行事が少なく残業も少ない傾向にある

事業所内保育園や企業主導型保育園は、どちらも、社会福祉法人等が運営する施設型給付に属する保育園に比べると待機児童数が少ない傾向にあります。待機児童問題の解決に社会的にも大きな期待を寄せられている保育施設です。

本記事で抑えたそれぞれのポイントを、保育士生活や就職・転職活動にぜひ活かしましょう。