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CME保育士コラム

夜間保育園って忙しい?実際の業務内容は!?

夜22時以降も保育する夜間保育園について、報道番組やドキュメンタリー番組で取り上げられたのを視聴したことはあっても、保育士が実際にどのように働いているのかなど、具体的なところまで知らないという人は多いのではないでしょうか。

 

日本全国で認可を取得している夜間保育園は81園(令和1年12月時点)。最も多い大阪府では10園ですが、人口や待機児童数が多い東京都は2園のみです。認可外を含めると数は増えますが、それでも決して多くはなく、夜間保育園について知る機会は限られていると言っても過言ではないでしょう。

 

しかし現在、働き方や家族背景が多様化しつつある中で、夜間保育園は改めて注目されています。夜間保育園ならではの業務は何か、一日の保育はどのような流れで行うのか、そこで働く保育士はどのような働き方をしているのかなど、その実態について理解を深めていきましょう。

 

夜間保育園とは夜間❝のみ❞保育するのではなく夜間❝も❞保育するところ

一般的な保育園の場合、基本保育時間は「7時~18時まで」か「8時~19時まで」。

延長保育事業を導入している保育園なら18時以降も保育が可能ですが、多くは延長保育の時間が1~2時間なので、19~20時には閉園します。

 

対して夜間保育園の基本保育時間は、「11時から22時」が一般的。11時前の「早朝」や22時以降の「夜間帯」に保育を希望する時は、延長保育を利用することとなります。開園時間で最も多いのは7時。閉園時間では深夜2時までが多く、24時間保育するところは認可園では2園のみです。

誤解されがちですが、夜間のみではなく、一般的な保育園の保育時間に加えて深夜まで保育可能な保育園を夜間保育園と言います。

 

 

延長保育が適用される時間帯も異なる

 

基本保育時間がちがうということは、当然ながら延長保育の時間帯もちがいます。

例えば、一般的な保育園だと「通常保育」として預けられる朝9時台の保育も、夜間保育園の場合は「延長保育」での利用となります。反対に、一般的な保育園で18時以降も預けると「延長保育」の扱いになりますが、夜間保育園であれば「通常保育」での利用となるということです。

 

延長保育事業を利用するには、毎月定められている保育料とは他に、各保育園によって異なる延長保育料を直接保育園へ支払わなければなりません。

 

したがって、通常保育で夜間まで預けることができ、尚且つ早朝から預けることもできる夜間保育園を利用する園児のなかには、保護者の勤務時間が変動制の職種に従事していたり、育児に関して身近に頼れる人がいなかったり、何かしら複雑な事情を抱えている保護者が少なからずいます。

画一的な対応でなく、周囲の保育士との連携のもと、各家庭の背景やその時の状況を総合的に踏まえて柔軟に対応することが望ましいでしょう。

 

 

夜間保育園はより生活スタイルに合わせた保育を行っている

夜間保育園の一日の保育の流れ(一例)を見ていきましょう。

 

〇7時~11時 :順次登園、健康視診、持ち物整理、自由遊び

〇11時~14時:食事の準備、昼食、片付け

〇13時~16時:絵本、紙芝居、午睡

〇15時~   :おやつ

〇16時~   :保育活動(クラスによる)

〇18時~19時:食事の準備、夕食、片付け

〇19時~   :自由遊び

〇20時~   :絵本。寝る子供は着替えて就寝。

〇21時~22時:就寝。起きて待つ子供は、掃除の手伝い、自由遊び。順次降園。

〇22時~26時:就寝。順次降園

 

 

夜間保育園は開園時間が一般的な保育園より長い分、夕食や入浴、就寝など、より家庭の生活に近い保育スタイルが特徴です。

 

保護者の就労状況等の状況によって登園する時間が朝の子どももいれば昼前の子どももいる夜間保育園――。昼寝や就寝したくなる時間が異なれば、空腹になる時間も異なります。一般的な保育園に比べて、保育一つひとつに数時間みているのはそのためです。

 

各家庭によって異なる生活スタイルに寄り添い、家庭保育のような側面をもつ一方、集団生活の場でもある保育園で、子どもたちは同年齢や異年齢関係なく多くの関わりを通して社会性を身に着けていきます。

 

 

夜間保育園ならではの業務

一般的な保育園では既に多くの子どもが降園している時間帯でも、夜間保育園は保育を続けます。最も大きな業務のちがいは、この夕方~夜間帯の業務です。

 

夕食、入浴、就寝は、夜間保育園ならではの業務と言えるでしょう。

入浴については、安全面の確保などの理由から全ての保育園で実施されているわけではなく、認可園に限って言うと入浴業務があるのは約半数です。保育園の規模によっても業務が異なるので、就職活動の時は併せてチェックするようにしましょう。

 

共通しているのは、園外で過ごしたり設定保育をしたりする「保育活動」の時間が増えるわけではなく、夕食や就寝といった日頃の家庭生活に近い保育業務の時間が増える点。もちろん、就寝中は午睡時間と同様に5~10分毎の見回りは必須です。

 

 

夜間保育園で働く保育士に求められるもの

夜間保育園で働く保育士に求められるものは以下の2点です。

  • 生活スタイルに寄り添った保育を行うこと
  • 周囲の保育士との連携のもと、各家庭の背景やその時の状況を総合的に踏まえた柔軟に保護者支援を行うこと

 

例えば、NHKのドキュメンタリー番組で取り上げられたこともある福岡県の「第2どろんこ夜間保育園」では、登園時間によって2~3つに分けたクラス編成が行われています。

同年齢でも生活スタイルに合わせてクラスを分けることで、昼食を4回転したり、おやつや午睡も時差で対応したり、毎月バスで遠足に行くときは出発時間をずらしたバスの便を2便にしたりと子どもに合わせたきめ細やかな保育を行っています。

 

これにより、朝早く来る子どものクラスはクラス全体の活動を早く始められるので、子どもを待たせる時間が短くてすみ、遅く来る子どものクラスは、クラス全体の活動を遅く始めるので、全体の活動に参加できない子どもが少なくなったそうです。

 

また、夜間保育園にはより多様な家庭背景を抱えている園児が少なからずいます。実際に、日本夜間保育園連盟の研究調査によると、夜間保育園を利用する家庭背景には、ひとり親世帯や貧困層などの割合が高い傾向にあることが分かりました。

 

一般的な保育よりも養護的側面が強く、家庭から一歩引いた保育者であるよりも、家庭に一番近い保育者で在りたい人にぴったりの就業場所でしょう。

 

 

夜間保育園は保育士確保がより深刻

夜間保育園で働く保育士は、勤務時間が早朝から深夜帯まである分、人材の確保がより一層難しいと言われています。

 

厚生労働省の子ども・子育て支援推進調査研究事業として、みずほ情報総研株式会社が2019年冬に発表した「夜間保育園の運営状況等に関する調査研究」を基に、夜間保育園で働く保育士の勤務実態を見ていきましょう。

 

最も多いのは、一般的な保育園と同様のシフト制により一日8時間・週休2日制で管理しているという回答。そして、夜間帯の時間帯は常勤保育士によって保育している保育園が多いことも明らかになりました。低年齢児の園内事故の多くは、就寝時間帯に起きることから、安全面を最優先とした人員配置がなされていると言えるでしょう。

 

その一方で、保育士確保策をみると、「夜間勤務手当を支給」が 81.1%で最も多く、次いで「住宅手当を支給」が 75.5%となっています。他に、「夜間勤務のみの雇用区分の設定」(45.3%)や「夜間勤務のない雇用区分の設定」(43.4%)も4割を超えていました。

 

夜間勤務がない保育士や、反対に夜間帯専従の保育士を確保することで常勤保育士の負担減に努める保育園が多いことも窺えます。

先述の中で例を出した「どろんこ保育園」でも、保育士の勤務を1日拘束11時間の10時間勤務・週休3日制とすることで、保育士確保に努めるだけでなく、保育園を長時間利用する子どもたちと安定した関係性を築くことより安心できる環境の中で過ごせるように試みているそうです。

 

 

手当が充実している点はメリット

保育士確保策のための具体的な対策の一つとして、多くの夜間保育園で「手当の充実」を図っているようです。

 

先ほどと同様の調査研究の中で、以下の通り手当についての調査結果が記載されていました。

〇夜間勤務手当:1月当たり5千~5万円

1回(日)当たり千~3千円

1時間当たりの支給額350円  など

〇住宅手当:支給の制限なく一律支給、1月当たり1万~4.5万円(上限)

:寮や借り上げ住宅1月当たり1万~8.2万円(上限)

 

主な手当の加算は上記の2つですが、他にも、深夜に帰宅する際のタクシー代を実費支給したり、マイカー通勤者を対象に駐車場借り上げ(もしくは一部代金割引)たりし、夜間帯の帰宅に配慮した交通手当を充実させているところも多いようです。

 

就業する上で、勤務時間の幅が早朝から深夜までと幅広い点がデメリットと感じる方にとっても、手当が充実していると働きやすく感じる方もいるのではないでしょうか。

認可保育園の中では数少ない保育園ですが、かえって夜間保育園ならではの経験が保育士人生で基調となることでしょう。母数が少ないため求人数は少ないですが、ぜひ積極的に情報収集してみてくださいね。