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CME保育士コラム

園でのトイレトレーニングってどうしてる?

生活の基盤を整える場でもある保育園。

決まった時間に活動して給食やおやつを食べ午睡をする、といった「規則正しい生活」を過ごすと同時に、挨拶・食事・排泄・睡眠・清潔・衣服の着脱などの「基本的生活習慣の自立」を促します。

例えば、「排泄」のことで言うと、子どもがオムツで排泄する時期から一人でトイレで排泄できるようになって日常生活をパンツで過ごせるようになるまで、保護者との連携のもと保育園生活を通して身に着けていきます。

 

「排泄」は、特に初めての育児を行う保護者にとっては、基本的生活習慣の中でも「食事」や「睡眠」と同じくらい不安や焦燥感に駆られやすいものです。保護者から、相談を受けることもよくあります。多くの新任保育士にとっても、最初は戸惑うことが多いでしょう。

 

ここでは、筆者が勤務していた保育園の経験を中心に、保育園ではどうやってトイレトレーニングを始めていくのかをご紹介いたします。保育園では、園長・主任の考え方や園の環境などによって、トイレトレーニングの始め方や進め方はさまざまです。既に保育園で勤務している方は、自園と比較しながら自分なりのトイレトレーニングの考え方を模索するきっかけにしてみてください。

 

乳幼児の排泄機能は未発達

まずは、乳幼児の排泄機能の発達について抑えておきましょう。

日本小児泌尿器科学会によると、トイレトレーニングを始められる2~3歳になると尿をまとめてしっかり出すことが可能になるものの、排泄機能が未熟なため、尿意を感じた途端に反射的に膀胱が縮んで勝手に尿が出てしまいます。

 

各年齢の1日の平均排泄回数は表の通りです。

 

排泄回数は感覚の時間に幅があるように、排泄機能の発達は個人差が大きいもの。早ければ3歳で完成しますが、就学年齢になっても日中のお漏らしが見られる場合は、泌尿器科で専門的な検査を勧める必要性が出てきます。

 

 

トイレトレーニングを始める前に

◆オムツ交換をこまめに行う

最も重要なのは、清潔な状態でいることの快適さを肌で感じてもらうこと。トイレトレーニングを始めるには程遠い乳児のうちから、お尻がいつもサラサラでいることが当たり前の環境にすることが必要です。

そのために、オムツがパンパンになってから交換するのではなく、濡れたサインが確認できたらすぐにオムツを交換し、「気持ち良い」「気持ち悪い」の感覚を育てましょう。

 

◆トイレの環境を整える

子どもたちの中には、トイレを怖がる子もいます。トイレの中が明るく快適に感じられるよう、壁面製作で飾り付けをするなど行くのが楽しくなる雰囲気作りも大切です。

また、排泄を失敗した時にすぐに掃除できるよう掃除用品の配置を工夫したり、トイレットペーパーの長さをあらかじめ適度に切って準備したりしましょう。

 

◆トイレについての話をする

オムツを履いている子どもたちにとって、最初は「トイレ」について想像しくいもの。「トイレってどんなところ?」「おしっこやうんちって何?」など、トイレに興味や関心をもてるよう、絵本やパネルシアターなどを取り入れましょう。

オムツ交換の時に、「おしっこ(うんち)出たね」のような声掛けも、排泄の意思表示に欠かせない単語の習得につながります。

 

◆保護者と考え方を共有する

トイレトレーニングの進め方について、保護者と共有しておくことも必要です。保育園での様子を伝えつつ家庭での様子を聞き取り、その上で「保育園ではこのような兆候が見られたらトイレトレーニングを始めていこうと思っている」と伝えましょう。

そうすることで、実はできるだけ早くオムツをとりたいと考えている保護者か、子どものペース優先で気長に構えたいと考えている保護者か、保護者の考え方を知るきっかけになります。

保育園や家庭でトイレトレーニングの考え方に相違がある時は、「うちの園ではここまでなら要望に応えられる」とできることを示しつつ、考え方の差で子どもが混乱することを防ぐために、双方が折り合いをつけてトレーニングを進められるよう保護者の考えに寄り添う姿勢をもつことも大切です。

 

 

トイレのトレーニングを始められるサイン

トイレトレーニングの進捗は、個人差が非常に大きいです。2週間程でパンツに移行できる子もいれば、半年近くかかる子も。環境の変化などによって、お昼寝や夜の就寝時に再びオムツが必要となる子もいます。

「2歳になったから」と月齢だけで一概にトイレトレーニングを始めてしまっては、時期尚早のためにトイレを嫌がり中断せざるを得ないことになりかねません。トイレトレーニングを始める目安は次のとおりです。

 

1.トイレに興味や関心を示す

2.ある程度の意思疎通ができる

3.排泄の感覚が一定時間空いている

 

言葉が話せなくても、単語が理解できて指差ししたり首を振るなどで意思表示できたりすれば大丈夫です。おむつ交換の間隔が目安として1~2時間以上空くようになってきたら、膀胱の排尿機能が育ってきている証拠であり、いよいよトイレトレーニングを始められる段階と捉えることができます。

 

 

トイレトレーニングを始めよう

1.規則的にトイレに誘う

午前の活動の前後、給食や午睡の後など、規則的にトイレに誘いましょう。まずはトイレに慣れることが大切なので、この段階で排泄したかどうかに重きを置く必要はありません。トイレを拒否する時は気持ちを受け止め、無理強いしてトイレに誘うことはしないようにします。

 

2.トイレに座っていられる時間を増やす

「ズボンを脱ぐ」「トイレをする」「手を洗う」「ズボンを履く」といった一連のトイレの流れが行えるようになり、トイレの空間に慣れてきたら、便器に座っていられる時間をのばしましょう。成功体験を重ねやすくなります。

この段階では、排泄が成功した時に、「気持ち良いね」「すっきりしたね」とその時の子どもの気持ちに共感する声掛けを積極的に行うことが大切です。

 

3.トレーニングパンツで過ごす時間を徐々に増やす

トイレで排泄できる割合が増えてきたら、例えば、最初は「午前の活動の2時間だけ」や「おやつ後の自由保育の時間のみ」にして、徐々に「給食後まで」「午睡後からお迎えまで」のように、トレーニングパンツで過ごす時間を徐々に増やしていきます。

パンツに移行すると、おしっこが出た時にオムツより「気持ち悪い」と感じやすいです。失敗を重ねながらも尿意を早く知らせようになってくるので、子どもの自尊心を傷つけないために、保育士は失敗した時はさっと片づけをすませフォローに努めることが望まれます。

 

4.トイレットペーパーの使い方など、後始末の仕方を教える

3歳を目安に子どもの意欲に合わせて、トイレットペーパーの使い方を教えることもトイレトレーニングのひとつ。女児には、前から後ろに向かって拭くよう伝え、仕上げは保育士がやりながら徐々に一人でできるように援助していきましょう。

さらに、トイレットペーパーを子ども自身がどこで切るかを分かりやすいように、トイレットペーパーホルダーの横にキリンの首やゾウの鼻の絵などを貼り、それを目安にその長さで切るようにするなど事前の準備を大切です。

 

 

家庭との連携が欠かせない

保育園でのトイレトレーニングは、集団生活を通して行うからこそ、子ども同士が影響しあって進めやすい側面があります。また、子ども用の便座や手洗い場があり、子どもがトイレをするのに比較的ハードルが低い点も家庭とは異なるところです。

 

そのため、家庭に保育園と同じようなトイレトレーニングを求めるのは難しいですが、保護者とトイレトレーニングの考え方や情報を共有しておくことは非常に重要です。特に、排泄が成功した日は、保護者からも子どもを褒めてもらうように積極的に報告しましょう。

 

トイレトレーニングが上手く進まないのは当たり前。そのくらいの気負いで、子どもより大人である保育士や保護者が焦らずに取り組むことが大切です。焦らず、おおらかな気持ちで、子供の成長を見守っていきましょう。