女性保育士が男性保育士に求めていることは?
保育園で働いていると、男女比は圧倒的に女性の方が多いという保育園がほとんどではないでしょうか。
中には、男性保育士が1人もいないなんて保育園もあるかと思います。
実際に男性保育士の割合は、保育士全体の6%以下と言われています。
しかし、男性保育士が園にいると助かることもたくさんあります。
重いものをお願いできるといった体格的なものもそうですが、他にも男性保育士さんだからこそ出来ることがたくさんあり、男性保育士がいてくれたら嬉しいと思っている女性保育士はたくさんいます。
そこで今回は、貴重な男性保育士にこそ率先して行ってほしいことや、男性保育士に大切にしてほしい事を紹介していきます。
男性保育士に率先して行ってほしいこと
重いものや高いところのものの準備
これは頑張れば女性でも出来ることですが、高いところのものを取るのにわざわざ踏み台を出したり、1人では運べず2人がかりで運んでいると、時間も人もとられてしまいます。
そこで男性保育士が率先してパッと取ってくれたり、1人で運べたりすることで、効率よく仕事を進めることができます。
準備の時間が短くなれば、保育が手厚くなったり、休憩時間が少しでも長くとれたりして、とても助かるので、ぜひ率先して行ってほしいです。
運動遊び
子どもの運動遊びは、ぜひ積極的に参加してほしいです。
男性の方が体力があるというのもそうですし、4・5歳児の鉄棒や跳び箱の補助は、子どもが大きくなってきて重たいので、男性保育士の方が上手に補助することができます。
上手に補助されれば上達も早いですし、子どもの「できた」にも繋がります。
他にも、腕にぶら下がったり、子どもを抱えて走ったりと、アクティブな遊びができるので、男性保育士は子どもからも人気です。
そのため、できるだけたくさん一緒に体を動かして遊んでほしいです。
男児のトイレトレーニング
女性保育士も、子どもへの声掛けや援助を行うことができますが、やはりわからないこともあり、男児のトイレトレーニングについては難しいと感じる人も多いです。
立ち便器を使うときのコツなど、同性だからこそ子どもにわかりやすく、子どもの気持ちに寄り添った声掛けや援助をすることができます。
そのため、男児のトイレトレーニングは積極的に参加してもらえると助かるという女性保育士が多いです。
保護者対応
最近では、お父さんが送迎をする家庭もとても増えています。
そういった際に、お父さんは男性保育士の方が話しやすいと感じる人も多いです。
女性保育士に話せないことも、同性だからこそ話せることがあるので、ぜひ保護者対応も積極的に参加してもらいたいです。
また、男の子のお母さんは男性保育士と話をしたいという方もいます。
子どもの言葉遣いが乱暴・戦いごっこばかりで困るなどの悩みは、男の人の方が自身の経験も踏まえて話を聞いてもらえるのではと思うようです。
防犯対策
女性だけの職場と、男性がいる職場では、やはり女性だけの職場の方が狙われやすいです。
そのため、特に何かをするわけではなくても、電話対応をする、普段一緒に散歩に出かける、地域の方との交流をもつなど、日常の生活を通して園に男性保育士がいるということをアピールするだけでも、犯罪の抑止につながることがあります。
また、不審者訓練等では率先して対応してもらえると、実際に何かあった時も安心です。
男性保育士に大切にしてほしい事
保護者や子どもとの信頼関係
勿論男性保育士だけでなく、女性保育士も保護者や子どもとの信頼関係はとても大切です。
しかし、中には男性保育士に偏見の目を持つ保護者もいます。
「着替えやおむつ替え、トイレの帯同は女性保育士でないと嫌」という保護者がいるというのは、聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
実際に、ごく一部の保育士やシッターによる性的被害・暴力事件等があるというのも事実です。
そのため、特に女児を持つ保護者とはしっかりと信頼関係を築く必要があります。
保護者との信頼関係を築くには、子どもとの信頼関係を築くことが大切です。
子どもが「なんか嫌…」と思っている保育士のことを、保護者は信頼しません。
それどころか「園でうちの子に何かしているのでは」と疑われてしまう可能性すらあります。
そのため、まずは子どもとたくさん関わり、一緒に遊び、子どもとの信頼関係を築いていくことが大切です。
子どもも保護者も、信頼関係というのは簡単に築けるものではありません。
長期的な目で見て、信頼してもらえるようにしましょう。
そして、信頼を失うことは簡単です。
くれぐれも信頼を失わないように注意することが大切です。
女性保育士との距離感
同じ職場の仲間なので、仲良くなるのはとてもいいことです。
しかし、距離感を間違えると恋愛に発展してトラブルになったり、セクハラで訴えられたりといった事態にもなりかねません。
特に恋愛は、喧嘩をしてギスギスしてしまう、嫉妬から女性保育士間の仲が悪くなる、破局して仕事で顔を会わせにくいといったこともありますので、適度な距離感で働くことが望ましいです。
恋愛が禁止かどうかは職場にもよると思いますが、職場はあくまで仕事の場なので、付き合っていても他の人には内緒にするといった配慮も必要です。
また、近年はセクハラ被害を訴える女性も増えています。
セクハラというのは線引きが難しい部分もありますが、1度セクハラについて調べて知識をつけておくと、無意識にセクハラをしてしまったというような事態を回避することができます。
子どもにとっての父親的役割
特に意識して「お父さんのように」とする必要はありません。
しかし、女性保育士はどうしても「お母さん的」な声のかけ方、注意のしかたになりがちです。
そのため、男性保育士がいると男性ならではの気付きや声のかけ方ができます。
最近は母子家庭や、父親が遅くまで帰ってこない等の家庭も増えています。
そのため、保育園での男性保育士が父親的役割を果たすことで、子どもにとっては女性ならではの目線だけではなく、男性ならではの面にも触れることができ、子どもの成長にとってもいい影響になります。
独身の男性保育士は父親的役割と言われると、難しいことのように思うかもしれません。
しかし、両親が揃っている家庭でも、平日は仕事で疲れていて思い切り子どもと遊んであげられるお父さんはそう多くはありません。
そのため、先ほど紹介したように、運動遊びなど、男性保育士が思い切りダイナミックな遊びをするだけでも、子どもにとっての父親的役割になります。
おわりに
近年男性保育士の数が増えてきているとはいえ、男性保育士の数はまだまだ少なく、働くうえで大変な事も多いかと思います。
しかし、男性保育士がいてくれると助かると感じるのは、女性保育士だけでなく、保護者や子どもも同じです。
男性保育士は、子どもや保護者と女性保育士以上に信頼関係を築くことが求められますが、日々丁寧に保育や保護者対応をしていれば、自然と信頼関係は築けてきます。
男性保育士がいるというのは、女性保育士にとってだけではなく、子どもや保護者にとってもメリットとなる点がたくさんあります。
ぜひ男性保育士ならではの強みを活かして、自信をもって働いてくださいね。