保育士の求人・転職のことならCMEコンサルティングへ/保育士の求人・転職なら【CME保育士】

CME保育士コラム

幼稚園教諭1種と2種の違いってなに?

幼稚園で勤務する際には「幼稚園教諭免許状」という資格が必要です。

幼稚園教諭の資格には「1種」「2種」「専修」の3種類があり、それぞれに特徴があります。

今回は幼稚園教諭教諭免許状の1種と2種の違いについて詳しく説明しながら、2種から1種へのキャリアアップ方法や、保育士資格のみ保有している保育士が幼稚園教諭を取得する方法などについて詳しく紹介していきます。


幼稚園教諭の取得方法

取得できる幼稚園教諭の種類は、学校の種類(学んだ時間)によって異なります。

幼稚園教諭1種免許状

文部科学省が認めている大学や短期大学専攻科(大学と同程度の教育を行うと認められている短大)を卒業することによって取得できる資格です。

幼稚園教諭免許状取得者の約15%が1種免許状を取得しています。

幼稚園教諭2種免許状

文部科学省が認めている短期大学、専門学校、大学短期大学部を卒業することによって取得できる資格です。

幼稚園教諭免許状取得者の約79%が2種免許状を取得しています。

幼稚園教諭専修免許状

文部科学省が認めている大学院修士課程を修了することによって取得できる資格です。

幼稚園教諭免許状取得者の約6%が専修免許状を取得しています。

幼稚園教諭教諭免許状1種と2種の違い

幼稚園で働こうと思った時には、1種・2種どちらの資格であっても仕事内容に違いはなく、同じように働くことが可能です。

1種と2種の大きな違いは将来性と給与です。

将来性

幼稚園には「主幹教諭」「副園長」「園長」といった役職があります。

園内で行われる昇進試験などに合格することで役職をあげることが可能ですが、2種免許状では法律上園長になることが出来ません。

そのため、将来的に園長になることを考えている人は1種免許状を取得することがおすすめです。

給与

1種免許状を所持しているほうが初任給が高い傾向にあります。

理由としては学歴の違いです。

「短大卒」と「4大卒」で基本給に差がある園が多く、短大でも取れる2種よりも4大卒で取得できる1種の方が初任給が1~3万円程度高いことが多いです。

また、昇進することで役職手当がつきますが、園長になることが出来るので、将来的に見ても1種免許状の方が給与が高くなる可能性があります。

幼稚園教諭2種から1種へのキャリアアップ方法

幼稚園教諭として働いていく中でキャリアアップをしたいと思った時には、2種免許状から1種免許状へ切り替えることも可能です。

キャリアアップの方法は、「5年以上の実務経歴」と「必要単位の取得」です。

「実務経歴5年以上」は勤続でなくても構いませんが、産休や育休期間は勤務年数に含めることが出来ません。

そのため、2010年~2015年までの期間に産休や育休なく働いていた場合は実務経歴を満たすことが出来ますが、2012年~2014年まで産休・育休を取得していた場合には実務期間が3年になるため、実務経歴を満たすことが出来ません。

「必要単位の取得」では、教育課程が2種免許状は2年、1種免許状は4年であり、2種免許状で不足する知識や教養を補うために、「免許法認定講習・公開講座・通信教育」を受講して、不足している単位を取得する制度です。

講習は教育委員会や大学などが開講しており、求められる単位数や科目は市区町村によって異なるため、事前に勤務先の管轄である教育委員会に確認することがおすすめです。

1種免許状を取得できる大学に通い直して勉強する必要がないので、2種免許状だからといって園長を諦める必要はなく、働きながらキャリアアップをすることが出来ます。

保育士が幼稚園教諭免許状を取得する方法

保育士資格を取得して保育園などで働いている人が幼稚園教諭免許状を取得するには、通常59単位が必要となりますが、幼保特例制度の条件を満たすことで、5科目(8単位)を修得し、独立行政法人教職員支援機構が行っている「幼稚園教員資格認定試験」に合格することで資格を取得することが可能になります。

5科目(8単位)の内容は、

  • 教職入門 2単位
  • 教育制度論 2単位
  • 保育内容と方法 2単位
  • 保育課程論 1単位
  • 幼児理解の理論と方法 1単位

となっています。

さらに、2種免許状を取得する場合には「3年以上の実務経験」、1種免許状を修得する場合には「学士の学位(大学を卒業)」、「3年以上の実務経歴」があれば短大等に通い直すことなく資格を取得することが可能です。

2種免許状は3年以上の実務経験があれば取得することが出来ますが、短大卒で保育士として働いている人が1種免許状を取得したい場合には、大学に通い直すか、3年以上保育士として勤務して2種免許状を取得した後、5年以上幼稚園で勤務して1種免許状を取得する必要があります。

1種免許状を取得する場合、大学に通い直すと4年で1種免許状を取得することが出来るが大学費用がかかる、働きながら1種免許状を取得する場合費用は抑えられるが最低でも8年はかかるというそれぞれのメリットやデメリットを考慮する必要があります。

大学を卒業したからといってすぐに園長になれるわけではないので、働いてスキルを身に付け、8年の間に主幹教諭や副園長など、少しずつキャリアアップしながら園長を目指すことがおすすめです。

幼保特例制度は2021年現在、2025年3月31日までと期間が定められているため、幼稚園教諭免許状の取得を考えている方は早めに計画を立てることが大切です。

幼稚園免許状1種と2種では、日々の保育業務内容に違いはありませんが、将来的に園長を目指すことができるかどうかというのが大きな違いになります。

2種免許状だから園長を目指すことが出来ないわけではなく、実務経歴と必要単位の取得によって1種へのキャリアアップも可能なので、園長を目指したい人・キャリアアップしたい人は今回紹介した内容を参考に、幼稚園免許状の切り替えも検討してみてください。