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CME保育士コラム

冬に気を付けたい日常保育に潜む危険~保育士編~

前回は冬の保育について、園児の注意すべき点について説明をしましたが、冬の保育では保育士も注意が必要です。

手足口病やプール熱といった夏に流行しやすい感染症には、保育士は比較的かかりにくいですが、冬に流行しやすい感染症は子ども内で流行りだすと保育士にもうつってしまう場合が多いです。

今回は、冬の保育で保育士が気を付けたい感染症対策や防寒対策について詳しく紹介していきます。

 

 

冬に気を付けたい感染症

冬の時期に流行しやすく、保育士もかかりやすい感染症は、インフルエンザ・流行性胃腸炎・ノロウイルスなどが挙げられます。

子どもと近い距離で話をすることが多く、特に乳児の場合は鼻水が出ていれば拭いてあげたり、排便があればおむつ替えを行います。

そういった飛沫感染や便に潜んでいる菌を介して感染症にかかりやすくなっています。

特に胃腸炎やノロウイルスは、保育士が嘔吐や下痢の処理をするため、保育士も感染してしまう事例が多いのです。

感染症対策

どの感染症にも共通して大切なのは、こまめな手洗い・うがいです。

嘔吐や下痢の処理をする際には、使い捨てのマスク・手袋を着用し、処理が終わったら手洗いうがいをすることで、感染リスクを減らすことが出来ます。

また、胃腸炎やノロウイルスはアルコールに強いため、アルコール消毒ではなく次亜塩素酸で消毒を行うことがおすすめです。

汚物処理の方法としては、

  1. 使い捨ての手袋とマスクの着用
  2. 便や嘔吐物を新聞紙やペーパータオルなどで取り除き、ビニール袋に入れる
  3. 残った便や嘔吐物の上に新聞紙やペーパータオルをかぶせ、その上から次亜塩素酸(なければ50倍から100倍に薄めた市販の塩素系漂白剤)を十分浸るように注ぎ、汚染場所を広げないよう、しっかりと拭きとる
  4. 使用したマスクや手袋、新聞紙やペーパータオルを全てビニール袋に入れてしっかりと口を縛り、二重にしてから捨てる

というように処理をすることで、感染拡大を防ぐことに繋がります。

ウイルスは乾燥することで空気中に漂い、このウイルスが口に入って感染することがあるので、便や嘔吐物は素早く正しい方法で処理を行い、乾燥させないことが重要です。

 

 

防寒対策

冬でも戸外遊びをする機会が多く、防寒対策に悩む保育士も多いです。

しっかりと防寒対策をしないと風邪をひく原因にもなるので、正しく防寒対策を行うことが大切です。

保育士の防寒対策で気になるのが、服装です。

ニットは着てもいいのか、上着はどのようなものを着ればいいのかなどについて、詳しく紹介していきます。

ニット

園でニットが禁止されていなければニット生地の洋服を着ても問題はありません。

しかし、毛足の長いニットは子どもの口に入ってしまったり、網目の大きなニットは子どもに引っ掛かってしまう可能性があるため、どんなニット生地の洋服でもいいというわけではなく、子どもへの配慮が必要です。

上着

上着は子ども同様にフードのついていないものがおすすめです。

フードがついていると、座ったときに子どもに引っ張られて後ろに転倒する恐れがあったり、意図せず子どもが引っかかって転倒したりする可能性があります。

そのため、フードのついていないタイプの上着を選ぶことが大切です。

戸外遊びの際におすすめなのが、軽量ダウンです。

戸外で子ども達と遊ぶ機会が多いため、通常のダウンでは重くてごわつき、動きにくく感じます。

軽量ダウンの場合薄くて軽く、パーカー等に比べると保温性も高いため、冬の防寒対策におすすめです。

 

おすすめの防寒アイテム

保育士におすすめの防寒アイテムは他にもあります。

例えば、レッグウォーマーやもこもこの靴下、カーディガンなどが挙げられます。

子ども達と過ごしていると、大人も上履きを履かずに靴下で過ごす園も多くあります。

そういった場合は足先が冷えてしもやけになる可能があります。上履きを履かずに過ごすと、より一層寒さを感じるため、通常の靴下の上からもこもこ靴下を重ね履きすることがおすすめです。

また、首・手首・足首を温めることは防寒対策にはぴったりです。

インナーを首まであるタートルネックのものにしたり、ネックウォーマーやレッグウォーマーを活用したりすることで、さらに暖かく感じることが出来ます。

ネックウォーマーやレッグウォーマーは着脱がしやすいので、暖かくなった時に気軽に脱ぐことが出来るという点でもおすすめです。

カーディガンは室内でさっと着脱する際に便利です。

子どもの午睡中は室温が上がりすぎないように暖房を下げたり切ったりする園も多く、保育士は肌寒く感じる場合があります。

また、保護者対応で外や廊下に出る事も多いので、その際にサッと着られるカーディガンが1枚あると、身体を冷やす時間が少なくて済み、風邪予防にも繋がります。

注意が必要なのが、カイロや暖かい素材のインナーです。

貼るタイプのカイロは、戸外遊びの際には暖かくていいですが、室内では暑く感じてしまう場合があります。

汗をかいて冷えると身体の芯から冷えてしまうため、戸外遊びの際に活用して室内では剥がすというように、使い方に注意が必要です。

暖かい素材のインナーは化学繊維で作られているものが多く、乾燥肌の場合は服と肌がすれるとかゆみの原因になります。

今は上半身だけでなく、ズボンの下に履けるインナーも販売されていますが、保育士は動くことが多く、その分摩擦も多くなるので、乾燥肌の方は、綿100%で出来ている暖かい素材のインナーがおすすめです。

 

 

冬の保育は室内と戸外の気温差に体調を崩しやすいため、しっかりと防寒対策をして身体を冷やさないようにすることが大切です。

また、冬に流行しやすい感染症は保育士にもうつりやすい感染症が多いので、嘔吐や下痢の処理をする際には今回紹介した方法で行い、こまめに手洗いやうがいを行うようにすることで感染を防ぐことに繋がります。

子どもの危険で紹介しましたが、保育士も感染症や路面での転倒、しもやけの恐れもあるので、子どもと一緒に注意をすることも大切です。

冬は寒くて身体が固まりやすく怪我が増える可能性があり、感染症も流行しやすいので、今回紹介した内容を参考に、しっかりと対策を行ってみて下さい。