園児のこの服、危険かも…園児の服装や持ち物等の注意点について
子どもに可愛い服を着せたり、子どもがこだわりをもって持ってきたものなど、確かに可愛いけれど保育園で生活することを考えるとやめてほしいな…と思うような服装や持ち物が複数あります。
今回は注意が必要な服装や持ち物、それに対しての保護者への声のかけ方などを紹介していきます。
園児の服装について
まずは、注意が必要な園児の服装について紹介します。
1.フード付きの洋服
フード付きの洋服は、子どもが引っ張ってしまったり、ものにフードが引っ掛かってしまった時に首がしまる危険性があるため、禁止している園が多いです。
フード付きの洋服を着て登園した際にはフードなしの洋服に着替える・フードを中に折りこむなどの援助が必要です。
2.ビーズやスパンコールなどの装飾品
スパンコールやビーズ、ボタンなどの装飾品が付いている洋服は、とれてしまった時に他の子どもが誤飲する可能性があるので、こちらも禁止している園が多い服装の1つです。
禁止していない園でも、登園してきたときに洋服の現状確認を行い、定期的にとれているところがないかを確認しておくことが大切です。
3.紐付きの洋服
首元やズボンのウエストに紐がある洋服にも注意が必要です。
フード付きの洋服と同じ理由で、首がしまってしまう可能性や、紐が引っ掛かって転倒の恐れもあるため、できるだけ紐のない洋服を着てきてもらうことがおすすめです。
園児の持ち物について
次に注意が必要な園児の持ち物について紹介します。
1.紐付きの手袋
首にかけることで手袋の紛失を防ぐことが出来る便利な手袋ですが、保育園の場合は首に紐をかけることで首がしまる可能性があるため、セパレート式の手袋を持ってきてもらうことがおすすめです。
2.食事用エプロン
使い捨ての紙製エプロンを持参する方がいますが、基本的には水分も吸わずポケットも大きく開かないためおすすめしません。
付けるときにシールを剥がす手間もあるため、ナイロンやシリコンなどのエプロンを持参してもらうことがおすすめです。
ナイロン製のエプロンは持ち帰るまでに時間がかかると、カビが生えやすく不衛生になりやすいです。
エプロンを付ける際にはカビがないかを確認し、カビが見られた際には保護者に声をかけて新しいものと交換してもらうなど、衛生的に食事ができるようにする配慮が必要です。
3.ハンカチ
ポケットのサイズに合ったハンカチを用意してもらうことが大切です。
園服や制服がある場合には、そのポケットに入るサイズのものを用意してもらったり、ズボンのポケットに入れる場合には、ポケットの付いている洋服の準備や、洋服に付けられる移動ポケットの準備も必要です。
保護者への説明方法
保護者へ服装や持ち物について説明をする際には、どうしてそれがいけないものなのか、反対にどのようなものが良いのかを伝えることがおすすめです。
例えばビーズやスパンコールなどの装飾品のついた服装について保護者に話をする場合、「とても可愛いお洋服なのですが、ビーズがとれて落ちてしまった場合、保育園には赤ちゃんがたくさんいて誤飲の可能性があるので、できれば立体的な装飾のついていない洋服での登園をお願いできますか?」というような声掛けが良いでしょう。
ダメな事・協力をしてほしい事だけを伝えられても保護者は納得できない場合があるので、理由や具体策なども併せて話をすることが大切です。
保育園で禁止されることの多い服装
他にも保育園で禁止されることの多い服装としては、
- ロンパースタイプの洋服
- ユニクロの洋服
- スカート
- 短パン
- タイツ
- ヒートテック
- 裏起毛
などが挙げられます。
ロンパースやタイツの禁止理由としては、保育士の援助の手間や子ども自身の着脱の行いにくさなどが挙げられます。
トイレに行った際にロンパースが濡れてしまったり、ズボンを脱いでトイレに行くためタイツだと再び子どもが1人で足先から履くのが大変といった理由があります。
乳児の間は「自分で出来た」という達成感を味わいながら身の回りのことを自分でできるようになっていく時期でもあるため、着脱のしにくい洋服は避けてもらうことがおすすめです。
ヒートテックや裏起毛の洋服は、室内で暑くなってしまい体温調節が難しい事から禁止している場合が多いです。また、パジャマに着替えず洋服で午睡する園の場合、寝ている間に暑くなりすぎてしまうという可能性もあります。
スカートは短い丈は防犯上の理由、長い丈は踏んでしまって転倒の恐れがあることから禁止している園が多いです。子どもは戸外でダイナミックに遊ぶので、スカートがめくれてしまうと太ももなどの怪我にも繋がります。
短パンは転んだ際に擦り傷になりやすいので、季節問わず長ズボンを推奨しているところもあります。
保護者側の意見
保護者としては保育園準備を行うため、持ち物や服装のルールを早く知りたいと思っている保護者が多いです。
そのため入園前にしっかりと服装や持ち物のルールについて説明をすることが大切です。
長年園生活を続けていると忘れてしまうこともあるため、在園児向けに保護者説明会などで確認程度に説明を行うのも良いでしょう。
また、子どもの性格や発達障害などの理由から、本人のこだわりと違う洋服を着せようとするとパニックになってしまうため、紐付きの洋服しか着せられないといった家庭もあります。
そういった場合には禁止するのではなく柔軟に対応し、保育園で落ち着いた頃に他の洋服へ着替えを促すなどの配慮が必要です。
他の洋服に着替えることが出来たときには、保護者に「どういった状況で・どのように声をかけたら着替えることができたのか」を伝え、少しずつ家から保育園で禁止されていない洋服を着て登園できるように連携していくことが大切です。
子どもに可愛い洋服を着せたいという保護者の思いも汲み取りながら、保育園という集団生活の場でふさわしくない洋服については、保護者と話をする必要があります。
だめだという気持ちを押し付けるだけでなく、だめな理由やどのような洋服なら大丈夫なのかを伝えてあげることも大切です。
その洋服がなぜだめなのか、保護者に聞かれる機会もあるため、自園の服装のルールを確認し、理由の不透明なものは園長や主任に確認しておき、いつ聞かれてもいいようにしておくとスムーズです。