これから楽しくなる季節!おすすめの感触あそびは?
感触遊びは室内・屋外問わず遊ぶことができ、一年を通して楽しむことのできる遊びの1つですが、夏ならではの感触遊びも多く、夏は感触遊びを思い切り楽しむことができる季節です。
今回は感触遊びのねらいや、おすすめの感触遊びについて紹介していきます。
感触遊びのねらい
感触遊びとは、素材の触り心地を楽しむ遊びのことです。
- 新聞紙を触るとカサカサと音が鳴る
- 寒天は柔らかくプルプルとしている
- 氷は冷たい
など、素材に手や足で触って感じた感触や温度、触り心地などを感じることで大脳が刺激され五感を育むことにつながったり、「これはどんな触り心地か」を予想することで危険察知能力や好奇心を養うことにも繋がります。
また、丸めたりちぎったりする感触遊びであれば指先の発達、素材を使った見立て遊びでは想像力などを育むことにも繋がります。
「五感を育む」というねらいは乳児で多く使われ、感触遊び=乳児の活動と思う方も多いですが、「見立て遊びや造形遊びを楽しむ」というねらいのもと感触遊びを行えば、幼児でも楽しむことができる遊びです。
通年楽しめる感触遊び
季節を問わず楽しめる感触遊びや、遊び方について紹介します。
1.新聞紙
新聞紙は通年通して遊べる感触遊びです。
乳児クラスの場合は、ちぎる・丸めるといった遊びを通して五感の発達や指先の発達を促すことが期待できます。
幼児の場合には新聞紙を作ってものを作ることで想像力や造形力を育むことができます。
2.粘土
乳児の場合は口に入れてしまう可能性があるため、油粘土ではなく小麦粉粘土がおすすめです。
小麦粉アレルギーの子がいる場合には上新粉を使って粘土遊びをすることも出来ます。
粘土特有の感触に加えて、丸める・ちぎる・伸ばすなど、自在に形をつくることができる遊びです。
幼児の場合は日常的に使う粘土は油粘土で構いませんが、時々紙粘土や小麦粉粘土、パン粉粘土、上新粉粘土なども用意して感触や軽さなどの違いに気が付けるような活動を取り入れてみると新たな発見があり楽しむことができます。
また、保育士が粘土を作って準備するのではく、粉の状態から子ども達と粘土作りをするのもおすすめです。
粉はサラサラなのに、水を加えて混ぜることで変わっていく感触の変化を楽しむことができます。
3.緩衝材
ガラス製品や宅配の段ボールなどに使われる「プチプチ」のことです。
乳児であれば緩衝材の上を歩くだけでも足裏の刺激になりますし、丸めてボールにしたり、2歳児クラスではつぶして「プチッ」となる音や指先の発達を促すことにも繋がります。
幼児クラスであれば1つずつつぶすことで集中力を養ったり、廃材遊びで使うことで発想力を育むことにも繋がります。
夏ならではの感触遊び
汚れてしまう感触遊びも、夏であればシャワーや水遊びで簡単に綺麗に落とせるので、夏は感触遊びにおすすめの季節です。
1.氷
夏ならではの感触遊びと言えば氷です。
氷の冷たさを味わうことで、暑い夏も涼しみながら遊ぶことができます。
絵の具や食紅を使って色を付けて楊枝を刺して凍らせると、氷でお絵描きをすることができたり、玩具を中に入れて凍らせると、溶けてきた時に中から何かが出てくるワクワク感を感じることができます。
2.スライム
乳児の場合は片栗粉スライム、幼児であればホウ素などを使ってしっかりとしたスライムを作って触ってみるのも楽しいです。
片栗粉スライムはつつくと固いけど握ると柔らかくなる感触の変化を楽しむことが出来ます。
ホウ素を使ったスライムではプルプル感やちぎる時の感触などを楽しむことが出来ます。
身体にスライムが付いて汚れることが多いので、夏の時期におすすめの感触遊びです。
3.こんにゃくやしらたき、寒天
身近な食べ物も感触遊びとして使えます。
複数の食べ物と並べて準備することで、感触の違いや温度などの違いを学ぶことが出来ます。
こんにゃくやしらたき、寒天はどれも柔らかいため、手でちぎったり、定規やヘラを使って切ることができます。
幼児の場合は透明の紙コップや紙皿などを利用して、見立て遊び・ごっこ遊びをするのがおすすめです。
4.絵の具
絵の具も立派な感触遊びの1つです。
普段の製作から取り入れているものではありますが、夏はボディペインティングをしたり、紙を何枚もつなげて大きな紙を作って紙いっぱい描いてみたりと、ダイナミックな絵の具遊びがおすすめです。
5.泥
梅雨時期~夏場におすすめの遊びです。
泥の感触や冷たさを感じたり、泥団子やケーキを作って見立て遊びを楽しんだりと、幅広い年齢で遊ぶことができます。
泥遊び中には水たまりができることも多く、水たまりを踏んで水が跳ねる様子や「ピチャピチャ」という音を楽しむこともできます。
6.泡
泡の入浴剤などを使って楽しむことができる泡遊びは、夏にぴったりの感触遊びです。
子どもが混ぜて泡立てることで、泡立つまでの過程を楽しむこともできます。
絵の具などで着色した色水に入れると色の付いた泡を作ることもでき、見立て遊びにもぴったりです。
感触遊びの注意点
感触遊びをする際には、保育士が1度試してみることが大切です。
例えば小麦粉粘土やスライムなどは、分量によって失敗してしまう場合があります。
幼児が自分で作る場合は失敗も経験として作り直させてあげることで成長する場合もありますが、保育士がどの程度の分量で作ることでうまくいくのかを把握していないと、子どもへ正しく援助が出来ない可能性があります。
また、当日保育中に用意しようと思っていたのに失敗してしまって遊べなかった、という残念な事態を回避することにもつながります。
また、乳児の場合には誤飲に注意が必要です。
万が一口に入れても安全なもの(アレルギーの有無や素材)を使ったり、誤嚥しないように大きめのサイズで用意するなどの配慮が大切になります。
通年通して遊ぶことができる感触遊びもたくさんありますが、氷やどろんこ遊びなどの夏ならではのものはもちろん、汚れが気になる感触遊びも気軽にシャワーや水遊びをして汚れを落とすことができるため、夏の感触遊びはおすすめです。
五感を育むことで情緒の安定にもつながり、指先の発達や想像力や好奇心を育てることにも繋がる感触遊びは、0~5歳児どの年齢でも楽しむことができます。
夏はなかなか散歩に行けず、水遊びやプール遊びが多くなり遊びがマンネリ化してしまうことも多いです。
また、感触遊びは自宅ではなかなか出来ない経験のため、保育園で積極的に取り入れていき、暑い季節を楽しく過ごせるようにしていきたいですね。