真夏日。外遊びは絶対にしてはいけないの?
夏本番となり真夏日の日が多くなりました。子どもは大人よりも体温調節が未熟で地面からの照り返しも強いことから、熱中症の危険もあり真夏日は外遊びを避けた方がいいという意識がある保育士も多いです。
今回は外遊びに出てもいい基準や、真夏日にもできる外遊びについて紹介します。

外遊びの基準
外遊びをできるかどうかは、気温だけでなく湿度や天候、風なども基準として考えることがおすすめです。
例えば天気予報での予想最高気温が32度の場合でも、湿度が低く風が吹いていると、場合によっては室内で過ごすよりも外に出た方が体感温度としては涼しく感じる場合があります。
また、曇っている時には地面からの照り返しも晴天の日に比べると弱くなっているため、外遊びが出来る可能性があります。
晴天時の基準としては28度を目安にし、日差しや湿度が高く気温が30度を超えるような日には身体を動かす外遊びを行わない、もしくは10分程度で切り上げることが大切です。
真夏日にできる外遊び
真夏日にもおすすめの外遊びについて紹介します。
1.水遊び・プール遊び
暑い日こそ楽しむことができる水遊びやプール遊びは真夏日にぴったりの遊びです。
筆者は水遊びやプール遊びの前に園庭で10分ほど遊んでから、水遊びやプール遊びをしてクールダウンするような活動を設定しています。
2.泥遊び
泥遊びも水を使った遊びで暑さの和らぐ遊びです。
泥遊びのあとは泡遊びをしながら身体を綺麗にしたり、たらいを使って洗濯ごっこをしたりするのもおすすめです。
3.氷遊び
氷遊びも冷たさを感じながら遊ぶことができる遊びです。
色を付けた氷を使ってお絵描きをしたり、氷を滑らせて遊んだり、かき氷機を使って見立て遊びをしたりと、遊びの幅が広く遊びを発展させることができます。
4.色水遊び
色水遊びで見立て遊びを行うのも暑い日にはおすすめの活動です。
色水は保育士が用意する他に、子ども達で絵の具や食紅の量を調節して色を作る、フラワー紙を小さくちぎって入れて色水を作るなど、子ども達で作ってみるのもおすすめです。

真夏日におすすめの製作
真夏日は長時間戸外に出ることが難しいため、室内で製作をして実際に作ったもので遊べるような活動を取り入れることもおすすめです。
1.魚釣りゲーム
牛乳パックを使って魚を作り、網や磁石を付けた割りばしを竿にして、実際に作った魚を水に浮かべて行う魚釣りです。
乳児の場合は保育士が魚の形を作っておき、自由にお絵描きをして網や大きめの磁石を使った魚釣り、幼児の場合は子ども達で魚を作り、モールなどを使って釣り針を付けた少し難しい魚釣りなど、年齢に合わせて製作内容を変えて遊ぶことが出来ます。
2.船
子ども達が好きな絵を描き思い思いの船を作ることができる製作です。
保育士が牛乳パックの一面を切り取り、形を作っておいて子どもがお絵描きやシールを貼るだけの状態にしておけば乳児でも製作することが出来ます。
幼児の場合はストローを使って息を吹きかけることで進む船や、発泡スチロールに紙コップを付けて、紙コップに水を入れると進む船など、子どもの年齢や発達に合わせて様々な船を作ることができます。
ペンでのお絵描きだけでなく、ビニールテープなどの撥水性の良いものも組みあわせて作ると自由度が増します。
作った船は実際にたらいなどに浮かべて遊ぶことができるので、真夏日の製作活動におすすめです。
3.アイスクリーム
ジップロックに牛乳や砂糖を入れて封をし、一回り大きなジップロックに塩と氷を入れて5~10分揉んだり振ったりすることで作ることができる、実際に食べることができるアイスクリームです。
アイスクリームを知っていても、材料は何から作られているのか知らない子どもも多いです。
アイスの材料を確認しながら実際に作って食べてみるというのは貴重な経験となります。
また、塩を使うと固まるのが速くなるという実験遊びも含まれています。
塩を使わなかったものも用意して固まり具合を比較するのも面白いです。
1人1つ用意すればコロナ渦でも安心のクッキングとなります。
真夏日に外遊びをする際の注意点
1.休息・水分補給をこまめに行う
真夏日は汗を多くかき、身体が疲れやすいため、熱中症予防のためにこまめな水分補給や休息が必要です。
特に見落としがちなのが水遊びやプール遊びです。
水に濡れていて涼しく感じ、子ども自身も普段の外遊びに比べてのどの渇きを感じにくい状況になります。
プール遊びや水遊びをしていても汗はかいているため、一定時間で声をかけて休息・水分補給の時間を確保することが大切です。
2.外遊びの時間は短時間にする
水遊びや泥遊びなど、涼しさを感じることができる外遊びも多いですが、日差しを浴びていることに変わりはないので、長時間外遊びを続けると熱中症の危険があります。
少し室内活動をしてから外遊びをする、泥遊びを早めに切り上げて水遊びをしながら身体を綺麗にするなど、真夏日の日には外遊びの時間が長くなりすぎないように注意が必要です。
3.室内の温度を確認する
外遊びから帰ってきた子ども達は身体が熱くなっています。
そのため、室内が暑くなっていると身体が涼しくならず熱が体内にこもってしまう可能性があります。
熱中症は室内で起こることもあるため、エアコンや扇風機を活用して、普段よりも少し涼しめの室温設定にし、体温が下がってきたら普段と同じ室温にするなどの工夫が必要です。
4.周りの温度にも注意する
階段の手すりや遊具の階段など、直射日光により高温になっている場合があります。
子どもが触るとヤケドの恐れがあるため、散歩中は周りのものを触らない、公園では保育士が必ず全て触って確認をし、ヤケドの危険があるものを子どもに伝えて触らないようにするなど、子ども達がヤケドをしないような配慮が必要です。

真夏日は散歩や戸外遊びになかなか出られず、どんな活動を取り入れるか悩んでしまう保育士も多いです。
真夏日は熱中症の危険もあり、長時間外遊びをするのは危険ですが、短時間だけ身体を動かしてシャワーや水遊びでクールダウンして中に入る、体感温度の下がる遊びを取り入れるなどして、外遊びを行うことも可能です。
今回紹介した内容を参考に、子どもの体調や様子には常に気を配り、こまめに水分補給や休息をとりながら、楽しく遊べるように工夫してみてください。
