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CME保育士コラム

設定保育で子どもが楽しめる保育者の声掛けや内容

設定保育を行う上で、どのような活動にすれば子どもが楽しめるのか・どのように進めていけば良いのか悩むことも多いです。

そこで今回は、子どもに人気の設定保育の内容や声掛けの方法などを紹介していきます。

 


 

設定保育とは

設定保育とは、保育士が活動を設定して行う保育のことです。

月案や週案を活用し、あらかじめ保育士が設定しておいた活動を行います。

子ども達に対するねらいを保育士がたて、そのねらいを達成するためにどのような保育を行えばいいかを考えていくことが大切です。

設定保育のメリットとしては、保育士が保育の見通しをもって活動を行うことができることや、保育士が活動の環境設定も行うため、子どもがスムーズに活動に参加できることなどが挙げられます。

一方でデメリットとしては、子ども達が保育士の指示がないと行動できなくなってしまったり、保育士が設定した活動への興味が少ない子どもへの対応などが挙げられます。

子どもに人気の設定保育

子どもが楽しんで参加できるおすすめの設定保育を紹介します。

1.運動遊び

バランス力や体幹など、子どもの発達には欠かせない運動能力を伸ばすのにぴったりな運動遊びは、楽しんで参加できる子どもの多い遊びでもあります。

乳児の場合は高さの低い平均台やマットの山、1段跳び箱など、幼児の場合は高さのある平均台やはしご、跳び箱や鉄棒など、年齢に合わせた活動を取り入れられるのも嬉しいポイントです。

特に鉄棒や跳び箱は、設定保育で保育士が丁寧にやり方を教えていくことでやり方を覚えていく活動になります。

2.製作

製作を通して様々な技法や、はさみ・のりの使い方などを知ることができます。

道具の扱い方を知ったり、はじき絵やマーブリングなどの技法を体験することで、自由保育を行った際に遊びの幅が広がりやすくなります。

また、折り紙や塗り絵なども製作として取り入れていくと、子どもの指先の発達や集中力を養うねらいが期待できます。

3.プール遊び

夏の時期のプール遊びも設定保育の中では大人気の活動です。

水が苦手な子はウォーターベッドやたらいに少量入れた水で遊ぶことから始めたり、幼児クラスではわに遊びやバタ足を取り入れて水泳の導入をしたりと、各年齢に合わせてねらいをたてて活動することができます。

4.集団遊び

集団あそびにはルールがあるものが多いため、保育士が発達や年齢に合った集団遊びを用意して教えながら遊ぶことが大切です。

集団遊びを活動に取り入れて覚えていけば、公園での自由遊びの際に子ども達で遊びを決めて遊ぶことができます。

鬼ごっこやかくれんぼ、氷鬼やむっくりくまさんなどの屋外での遊びは勿論のこと、椅子取りゲームやなんでもバスケット、転がしドッヂボールやハンカチ落としなどの室内でも遊べる集団遊びもおすすめです。

ルールを守って遊ぶ大切さを知ることもできるおすすめの活動です。

 

 

設定保育の注意点

設定保育を行う上で注意したいことを紹介します。

1.事前にシュミレーションを行う

活動を行ううえで必要なものは何か、子ども達のどのような姿が予想されるのか、その際の保育士の対応方法など、事前に考えて対策しておくことが大切です。

もちろん予想外のことが起こることもあり、その際には臨機応変に対応していくことが大切ですが、設定保育の場合は子どもの姿を想像しやすいというメリットがあります。

そのため、例えば折り紙を使って製作する場合には実際に折ってみて、どの部分は子どもが苦戦しそうかを把握しておいたり、折るのが難しい子を想定して保育士の近くに配置したりすることで、活動がスムーズに進みます。

2.子どもの発達を理解する

子ども達がどんな活動なら無理なく参加できるのかを考えて保育を設定することが大切です。

そのためには、子ども達が現在どの程度の発達で、どれくらいのことであればできるのかを把握しておくことが大切です。

また、出来ない子に合わせた援助を行うことを考えてしまうことが多いですが、設定保育の場合は「出来た子が出来ない子を待つ時間」が発生する場合があります。

そういった待ち時間の長くなってしまう子に対しての援助や配慮も考えておくことが大切です。

3.短い時間で出来る活動を考えておく

保育士の予想よりもスムーズに活動が進んで、予定よりも早く活動が終わった時や、子どもの反応がイマイチで早めに切り上げた時などに使えるように、短い時間でできるような活動を自分の中にストックしておくことが大切です。

5分程度であれば絵本を読む・手遊びをする、10分程度であればわらべうたをする、など、自分の中に短い時間でできる活動があると、いざという時に困らずに済みます。

子どもが楽しめる声掛け

1.絵本などを使って活動の導入を行う

例えばプール遊びの際に、「今日はプール遊びをします。プールでの約束は…」と約束事を話すよりも、導入としてプールを題材とした絵本や紙芝居を読んだ方が、子ども達が楽しみながらプールへの興味や関心をもつことができます。

また、七夕やひなまつりといった行事の由来なども、絵本やペープサートなどを活用した方が子ども達に伝わりやすくなります。

2.クイズを取り入れる

保育士がいきなり「今日はお花を作ります」と活動を発表するのではなく、「今日は製作をします。作るものは色々な色があって、公園やお家に咲いてるものです。なんでしょう?」のように、クイズ形式にすることで、子ども達が楽しみながら話を聞くことができます。

また、「はさみを振り回すとどうなっちゃう?」「プールの近くで走ったらどうなるかな

?」など、やってほしくないこと・危険なこともクイズにすることで、子ども自身でなぜいけないのか理由を考えるきっかけになります。

3.活動をかえる時には手遊びなどを行う

時には運動遊びのあとに製作を行うような、違う活動を設定する日もあります。

切り替えが苦手な場合、いつまでも運動遊びでの興奮が残って製作に集中できないことがあるため、活動をかえる前に落ち着けるような手遊びをしたり、絵本をよんだりして、子ども達に一区切りつけさせてあげることが大切です。

 

設定保育は保育士が活動を丁寧に考えていく必要がありますが、子ども達に添ったねらいをもって見通しのある保育を行うことができます。

今回紹介した内容を参考に、ぜひ設定保育も取り入れてみてくださいね。