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CME保育士コラム

今とても増えてきている見守り保育、、、通常保育との違い

自由保育や一斉保育、見守り保育など、保育にも様々な種類があり、保育園によって方針が異なります。

今回は今とても増えてきている「見守り保育」について詳しく紹介していきます。

 


 

見守り保育とは

見守り保育とは、その名の通り、子どもを見守る保育のことです。

「見守り保育=子どもを見ていれば良い」というイメージを持つ人も多いですが、実際には子どもの様子を見守り、必要に応じて援助や手助けを行います。

見守り保育を行うことで、子ども達は困った時には助けてくれる保育士に安心感を持った中で、のびのびと活動することができます。

例えば子どもが廃材遊びで製作している際に、大人から見て「絶対にくっつかないだろう」とわかる事でも、見守り子どもが実際にやって失敗する経験をさせてあげます。

そうすると子どもは自分でどうしたらくっつくのかを考えて再度実践したり、難しければ保育士に助けを求めたりします。

一方ではさみを変な持ち方をしていて怪我の可能性がある場合にはすぐに声をかけ、正しい持ち方を伝えて怪我を未然に防ぐ必要があります。

このように、見守り保育はすぐに子どもに援助や助言をするのではなく基本的には見守り、怪我や危険がある場合には速やかに援助していくことが大切です。

見守り保育のねらい

見守り保育を導入するねらいを紹介します。

1.子どもの好奇心や表現力を育む

こどもは「やってみたい」「こうしたらどうなるんだろう」など、好奇心旺盛です。

すぐに保育士が口出しするのではなく、実際にやってみることで、身をもって経験することができます。

また、製作や見立て遊びなども、子ども達が自由に行うことで、保育士には考え付かないような表現力を発揮することもあります。

2.危機察知能力を育む

見守り保育が子どもの中で習慣付くと、保育士に声をかけられるのは危険な時だということがわかるようになってきます。

保育士に声をかけられて危険なことがわかってくると、少しずつ自分でも「これは危ないかもしれない」という危機察知能力がついていきます。

自分のできること・できないことを予測して危険を考えることは、とても大切なことなので、しっかりと伝えていくことが大切です。

3.自主性を育む

基本的には子どもの活動を見守る保育になるため、子どもが自分でやりたいと思ったことを行うことができます。

自分でやる・どうやったらできるのかを考えて実行するといった自主性を育むためには見守り保育を取り入れることが大切です。

 

 

見守り保育を行う際の注意点

見守り保育を実際に行う際の注意点について紹介します。

1.危険な時には即座に声かけや援助を行う

これまで紹介したように、基本的には子どもの活動を見守りますが、見ているだけが見守り保育ではありません。

危険が伴う可能性がある時にはすぐに声をかけて注意する必要があります。

また、跳び箱や鉄棒などは基本的にはできるようになるまで見守りながらも、転落の可能性を考えて手の届くところで注意深く見守る必要があります。

例えば跳び箱であれば跳び箱の両サイドにマットを敷き、保育士は跳び箱の横に位置取り、顔から落ちてしまいそうな時などは即座に支えて援助します。

このように、子どもに危険が予想される時にはすぐに声をかけてとめたり、援助をすることが大切です。

2.口出しをしすぎないように意識する

大人からすれば当たり前のことも、子どもにとっては新発見であることがあります。

「こうすればいいんだよ」、「こうしたら早いでしょ」と、つい声をかけてしまいたくなりますが、危険が伴わない時にはすぐに口出しせずに、子どもが助けを求めてくるまで辛抱強く見守ることも大切です。

子どもから助けを求められた時には「こうしてみたらどう?」などと提案してあげると、保育士の意見を受け止めやすくなります。

また、自分から助けを求めることが苦手な子どもには「何をしてるの?」と声をかけて、現状を整理してあげることも有効です。

その場で困り感を言えないときには「何か困ったり助けてほしい時には教えてね」と声をかけることもおすすめです。

3.環境を整える

子どもの見守り保育を行ううえで環境設定はとても大切です。

例えば3~5歳児クラスを合同にし、活動を3つ用意して子ども達が好きな活動を自分で選択して参加できるようにすると、同じ目的の子ども達が集まっているため見守り保育を行いやすくなります。

子どもの発達や興味をしっかりと把握し、子どもにあった環境設定を行うことが見守り保育を円滑に進めるためには欠かせません。

見守り保育の例

見守り保育における対応の例を、状況別に紹介します。

1.子ども同士の喧嘩

玩具の取り合いなどで子ども同士が喧嘩している時、すでに叩き合いやつかみ合いが起きているようであればすぐにとめに入りますが、まだ手が出ておらず話し合いの中で喧嘩している様子の時や玩具を取り合っている時には子どもの傍にいき、様子を見守ります。

喧嘩はすぐにとめたくなりますが、子ども同士が納得できる答えを見つけることが大切です。

どうしても解決しない時には両方の言い分を聞き、状況を整理してあげたり、「交代で遊んだら2人とも遊べると思ったんだけどどう?」と助言をしてあげます。

最後は子ども同士が納得して喧嘩を終えられるように援助や声掛けを行うことが大切です。

2.廃材遊び

廃材遊びは子ども達の発想力を活かすことができる活動の1つです。

用意されている廃材を使って自分の作りたいものを作る、作るためにはどうすれば良いかを考えるという工程があり、見守り保育に向いている活動です。

廃材遊びで大切なのは、子ども達が充分に使える量の廃材を用意すること、のりやはさみ、セロハンテープなどの備品をしっかりと用意しておくことです。

保育士がしっかりと用意することで子どもの発想力や好奇心も伸びていきます。

子ども達の発想力を大切にし、基本的には「何作っているの?」「上手だね」などの声掛け程度にして、助言はしません。

子どもが実際にやってみてできなくて助けを求めてみた時にはアドバイスをすることで、子ども自身で試行錯誤してやってみる力が身についていきます。

 

 

見守り保育は子どもを見ているだけでなく、子どもの自主性を大切にして見守り、危険がある時や子どもから助けを求められた時には援助することが大切です。

今回紹介した内容を参考に、ぜひ見守り保育を取り入れてみてくださいね。