保育士の人数が足りない!余裕を持って保育ができるように対策できることは?
保育士不足が世間的にも言われているように、「保育士が足りない」と思う場面があるという園も多いのではないのでしょうか。
園を運営する上での保育士の人数を確保していても、体調不良での欠席や土曜出勤の振替休日などにより保育士が足りなくなってしまうというケースも少なくありません。
今回は保育士の人数が足りないときに余裕をもって保育ができるようにできる対策について紹介していきます。
保育士の人数が足りないときに起こること
保育士の人数が足りない時に起こり得る状況としては
- 子どもが落ち着かない
- 全体把握が難しい
- 活動が限られてしまう
などが挙げられます。
保育士の人数が足りないことで、細かいフォローができなくなり、子どもが落ち着かないという姿が普段よりも多く見られることがあります。
落ち着かないことで話を聞けずに活動の流れを理解できなかったり、怪我につながってしまう可能性もあります。
また、普段よりも保育士1人あたりが見る子どもの数が増えるため、全体把握が難しいと感じることもあります。
全体把握ができるように意識をしないと、子どもがなぜ怪我をしたのかわからない・見ていなかったという自体が起きかねません。
また、最近は散歩中の事故が多いことから、散歩は保育士1人で連れて行かないという園も多いです。
幼児クラスなど、普段は2人で見ているけれど1人で見ることになった場合には散歩にいくことが出来ないなど、本来予定していた活動が出来なくなってしまうことがあります。
余裕をもって保育するために
保育士の人数が足りない時に、どのようにすれば余裕をもって保育が行えるのかについて紹介していきます。
1.登園児の把握
クラス内での子ども同士の相性や、手のかかる・かからない子などがあると思います。
保育士が足りない日にどの子が登園してどの子が休みなのかをしっかりと把握して、登園している子の様子として考えられる姿を想定しておくことが大切です。
また、他のクラスの登園人数も把握しておくと協力を頼みやすいです。
2.他クラスと合同保育をする
保育士の人数的に散歩に行くのが難しいけど、戸外遊びの方が落ち着いて遊ぶことができるような場合には、他クラスと一緒に合同保育をすることもおすすめです。
乳児の場合には幼児と一緒の活動にすることで、幼児クラスの子どもも乳児のお世話を手伝ってくれるような、異年齢児保育ならではの姿を見ることもできます。
また、他クラスと合同保育にすることで、連絡帳などの事務作業も分担することができます。
3.発達別保育を取り入れる
月齢の高い子は1つ上のクラス、月齢の低い子は1つ下のクラスなど、子どもの発達や月齢を基に、他クラスに子どもを振り分けて発達別保育を取り入れることもおすすめです。
他のクラスの人数との兼ね合いもあるため、人数が多い場合には難しいこともありますが、他クラスに欠席している子がいれば、その分子どもをお願いしてみるのも1つの手です。
例えば、2歳児15人を2人で見る場合、子ども6人に対して保育士1人なので、3人多く見なければいけない状況ですが、1歳児や3歳児クラスに欠席の子がいる場合には発達に合った子をそれぞれのクラスにお願いすることで12人を2人で見られる状況にするといった方法です。
集団保育を行っている園の場合、月齢の高い子には簡単な内容だったり、月齢の低い子には難しい内容の活動がある場合があります。
発達別保育を取り入れることで、それぞれの子に合った活動を行うことができるというメリットもあります。
子どもによっては普段と違う環境に戸惑ってしまう子もいるため、どの子なら発達別保育が行えるのかを見極めることも大切です。
保育士の人数が足りないときに注意する点
保育士の人数が足りない時にはどのような点に注意すべきかを紹介していきます。
1.活動内容
普段と同じ活動内容では子どもを見きれずに、怪我に繋がったり子どもが落ち着かない原因となってしまう可能性があります。
戸外遊びを取り入れる際にも保育士の人数を考えて、どの公園であれば見やすいのかを考えて公園を決めることが大切です。
室内遊びを行う際にも、コーナー遊びで何か所もコーナーを作ると見きれないことがあるため、全体を見られるような活動にすることがおすすめです。
2.保育士の立ち位置
保育士の目が少ないということは、全体を見られる位置に保育士がいなければいけないということです。
保育士が1人の場合は全体が見える場所、2人の場合には対角線上など、保育士の位置についても注意し、全体が見えるように保育を進めることが大切です。
3.興味をひくものを用意する
保育士の人数が足りない時ほど子どもが落ち着かないというのはよくある事です。
子どもが落ち着かないまま保育を進めると、円滑に進まないだけでなく、怪我に繋がる可能性もあります。
子どもが落ち着かない時に、ペープサートや絵本、手遊びなど子どもの興味をひくものを活用して1度落ち着かせてあげることがおすすめです。
4.無理はしない
保育士の人数が足りない時、周りの保育士に頼ることが出来ずクラス内で解決しようとしがちですが、無理な保育を行うと子どもの安全を確保することが難しくなってしまいます。
例えば階段を下りる際に保育士の手が足らないと、転落の可能性があります。
そういった時には、何人か他のクラスの保育士に見ててもらい、見られる人数を先に下ろしてから残りの子どもを下ろすなど、他のクラスの保育士と連携をとることが大切です。
今日は子どもが落ち着かない・この職員配置では厳しいと感じることがあれば無理をせずに園長・主任と相談し、他のクラスと連携をとりながら保育を進めることがおすすめです。
全国的に保育士不足が問題となっていて、日常的に保育士の人数が足りないところもあれば、フリーの保育士がおらず振替休日や体調不良での欠勤の際に人数が足りない園など、保育士が足りないと感じている園が多いです。
保育士が入ってくれるのが1番の解決方法ですが難しい点もあるため、保育士の人数が足りない中で出来ることをやっていくことが大切です。
今回紹介した内容を参考に、保育士の人数が足りないときの保育を進めてみてくださいね。