保育園でケガ・発熱!対処法は?
子どもが怪我をした時や発熱が見られた時、どの程度の熱でお迎えを頼むべきか、どの程度の怪我で病院へ連れていくべきかなど、対処法に悩むという保育士も多いです。
今回は、子どもが怪我をしたときの対処法や病院受診の目安、体調不良時のお迎え要請の目安などについて紹介します。
怪我をした時の対処法
怪我をしたときの対処法について、怪我の種類別に紹介します。
1.擦り傷・切り傷
擦り傷の際には、流水で傷口を洗い流して砂や汚れを落とします。
切り傷の場合には、浅い傷であれば擦り傷と同様に流水で洗い流して清潔を保ち、傷が深い場合には傷口を圧迫して止血をします。
保護者が迎えに来た際に傷口を伝え、園での対応方法を伝えます。
衣服がすれて子どもが痛がり園生活に支障が出るようであれば絆創膏を貼るなどの対応も考えると良いでしょう。
切り傷の傷口が深く、止血しても流血が止まらないようであれば病院へ連絡して病院受診を検討することも大切です。
2.打撲・捻挫
打撲や捻挫の場合は冷やして様子を見ます。
ただし、打撲や捻挫を疑う場合でも、骨折やヒビが入っている可能性もあるため、丁寧に様子を見る必要があります。
打撲や捻挫が疑われる場所の腫れや赤みを確認し、あまりに腫れている場合や色の変色が大きい場合には病院受診を検討します。
また、子どもの痛がり方にも注視します。
手や足の動きがいつもと違う・痛がって長時間泣き止まない場合には病院受診をした方が良いでしょう。
3.転落
階段や遊具から転落した場合、転落した高さとぶつけたところを確認することが大切です。
例えば階段の下から2段目から転落した場合と、下から5段目から転落した場合では、対処方法が異なる場合があります。
ある程度の高さから転落した場合には、子どもの様子が変わりなくても一度病院受診をしてもらうことがおすすめです。
特に頭をぶつけた場合などは、その時は大丈夫でも時間が経ってから症状が出ることがあります。
高所からの転落の場合には、病院受診をして安静に過ごすことが大切です。
階段の2~3段目程度の高さからの転落の場合には、子どもの様子を丁寧に確認し、1~2時間程度安静にします。
保護者に連絡し、様子に変化がなければ保育に戻るのか、大事をとってお迎えに来てもらうのかを相談して決めるといいでしょう。
病院受診の判断
病院受診をするかどうかの判断としては、
- 頭をぶつけていないか
- 子どもの様子が普段と同じか
- 流血が止まっているか
- 赤みや腫れが酷くないか
などです。
また、目や頭といった保育士だけでは判断がつかない箇所の怪我の場合は念のために病院受診をすることがおすすめです。
園に在中の看護師がいる場合には看護師に判断を仰ぐのも1つの手です。
基本的に病院受診の判断は園長が行いますが、病院受診を迷う際には病院へ今の症状や状況を連絡して判断を仰ぐことも大切です。
また、病院受診をする際には保護者に連絡をして、怪我をしたときの状況、怪我の程度や子どもの様子、受診する病院名などを伝えます。
体調不良時のお迎え要請の目安
続いて、体調不良の時のお迎え要請の目安について紹介します。
1.咳・鼻水
咳や鼻水だけでお迎えをお願いするのは気が引けますが、子どもの様子を見て必要があればお迎えをお願いすることも大切です。
お迎え要請の目安として、
- 園内で咳や鼻水が主症状の感染症(RS・ヒトメタニューモ・コロナなど)が流行している
- 咳や鼻水により、子どもが苦しそうにしている
などが挙げられます。
園内ですでに咳や鼻水が主症状の感染症が流行している場合には、感染してしまっている可能性が高いため、更なる園内流行を抑えるためにも様子を伝えてお迎えに来てもらうことが大切です。
また、子どもが咳や鼻水により息苦しそうな様子だったり、眠いのに眠れない、食事がとれないなど日常生活に支障が出ている場合にはお迎えに来てもらって様子を見てもらった方がいいでしょう。
2.発熱
発熱が見られた場合にはお迎え要請をしますが、何度程度でお迎えを要請したらいいのかは悩みどころです。
基本的に37.5度以上でお迎えという決まりがありますが、園によって柔軟に対応しているところも多いです。
子どもの平熱を把握しておき、体温が平熱より1度高いかどうかを目安にするのがおすすめです。
平熱が36~36.5度の子の場合には37.5度あれば連絡、平熱が37度台であれば、37度後半~38度程度で連絡すると、保護者の理解を得られやすいです。
また、37度代後半程度の発熱の場合、熱がこもってしまっているだけの場合があるため、熱があるからすぐに連絡するのではなく、水分補給をしたり衣服を調整したりして20~30分程度様子を見てから再度検温し、下がらないようであれば連絡するなどの対応も大切です。
保育園は働いている保護者も多いため、すぐに迎えに来ることが難しいことも配慮しながら子どもの様子や園での対応を伝えてお迎えをお願いすることで、協力してもらいやすくなります。
3.腹痛・下痢
子どもが腹痛を訴えた場合や、下痢が出た際のお迎え要請についてです。
特に腹痛は症状が表に出て見えるものではないため、どの程度の痛みなのか、本当に痛いのかなどがわかりにくいので、お迎えをお願いするのが難しいです。
腹痛を訴えた場合には子どもの様子をよく見ることが大切です。
便の様子(便秘や下痢がないか)、食欲はどうか、子どもの様子はどうかの把握を行います。
子どもが遊びにも参加できずに休んでいる場合には、保護者に連絡を入れて様子を伝え、相談するのも1つの手です。
また、下痢が出る場合には胃腸炎などが流行っている場合にはすぐに連絡を、特に流行っていない時には3回以上下痢が出る際には連絡をしてお迎えをお願いするのがおすすめです。
保育園に預けている保護者は働いている人が多く、お迎えに来ることが難しい場合もあることから、「これで連絡してもいいのか?」とお迎え要請に悩んでしまいます。
また、怪我をした際の対処方法も正しく対処しないと怪我の悪化や保護者との信頼関係の悪化に繋がります。
怪我の際の対処方法や病院受診、体調不良の保護者への連絡に悩んだ際には、今回紹介した記事を参考にしてみてください。