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CME保育士コラム

寒くて部屋に帰りたいと泣く子ども、どう対処する?

寒さに弱い子は外に出ることを嫌がったり、せっかく戸外に出ても室内に戻りたいと泣いてしまったりすることもあり、対応に困ってしまうことがあります。

今回は寒くて外で遊べない子への対応や、おすすめの過ごし方について紹介していきます。

 


 

寒さが苦手な子が増えている理由

昔に比べて寒さの苦手な子が増えているといわれています。

理由としては暖房の普及が1番の理由です。

昔に比べて家自体が冷気を遮断したり、エアコンや床暖房などの暖房器具が普及したことにより、1年中快適な温度で過ごすことができるようになりました。

また車の機能も普及し、昔に比べて温まるのが早かったり、、エンジンスターターを使えば暖かい室内から暖かい車内へ移動することもできます。

そのため、冬の寒さに長時間触れる機会が少なくなっていて、寒い中遊ぶことを嫌がる子どもが増えているということです。

冬の活動の設定方法

クラスに寒くて部屋に帰りたいと泣く子どもがいる場合には、戸外遊びだけでなく、活動時間の設定方法を見直してあげることが必要です。

戸外遊びが好きな子どももいる場合には、どちらの意見も尊重してあげる必要があるため、活動時間を戸外遊びだけ・室内遊びだけでなく、半々程度の割合で取り入れることもおすすめです。

また、朝は気温が低く暖房を活用している園も多いかと思いますが、室内温度が高くなりすぎないように調節することが大切です。

室温が暖かければ暖かいほど、外の寒さがより厳しく感じてしまいます。

そのため、朝の保育室の室温は15℃程度にしておくことがおすすめです。

帰園後は一定時間戸外に出て寒くなっているため、室温を18~20度くらいまであげてあげることも大切です。

泣いてしまう子への対応方法

戸外に出た時点で寒いと泣き出したり、遊びへ参加が出来ない子への対応方法について紹介します。

1.遊びに参加できるように促す

「たくさん身体を動かすと暖かくなるんだよ」と話をして、遊びに参加できるように促します。

参加が難しい場合には、保育士と手をつないだり、一緒に参加することも大切です。

2.洋服を暖かいものに替える

洋服が薄手の場合には、トレーナーや裏起毛の洋服に着替えてから戸外に出るのもおすすめです。

また、外に出る時にはトレーナーの下に長袖を1枚追加するなど、子どもの寒さが少しでも和らぐように援助してあげることも大切です。

3.保護者に現状を伝える

子どもが寒がって泣いてしまうことが多いことを保護者にも伝えることが大切です。

ジャンバーを厚手のものにしてもらう・暖かい素材のインナーや洋服の準備をお願いする・自宅でも戸外遊びの機会を設けたり、室内が暖かくなりすぎないようにお願いをするなど、家庭とも協力していくことで、子どもも戸外遊びを楽しめるようになる可能性があります。

4.無理して連れて行かない

どんな援助や声掛けをしても泣き止まず、戸外遊びを嫌がる場合には職員室や他クラスとも連携をとり、無理に戸外へ連れ出さないというのも1つの手です。

戸外に出ている間ずっと泣いているようであれば、子どもが戸外に出るメリットが何もありません。

そのため、室内活動をしているクラスや職員室で対応してもらえないかを相談して連携をとることも考える必要があります。

その際には子どもに「どうしてもお外に行きたくないなら、○○組のお友達と一緒に保育園で遊んで待ってるのもできるけど、それでも大丈夫?」と確認をしましょう。

いつも嫌がるから・どうせ泣くからという理由でこちらで決めてしまうと、子どもが「置いていかれた」と傷ついてしまう可能性があります。

また、子どもが納得して室内で過ごした場合には、帰りに保護者に「寒くて戸外に出ることを泣いて嫌がってしまい、○○ちゃんにどうしても外に行くのが嫌なのであれば○○組と遊んで待ってることもできるけどどうする?と相談をしたところ、室内で過ごしたいとのことだったので、今日は○○組のお友達と一緒に過ごしています」と、丁寧に状況を説明することも大切です。

5.時間や日にちを決める

寒くて嫌がる子がいる以上、毎日活動の時間めいっぱい戸外遊びを行うというのは避けることが大切です。

活動時間を半分にわけて、室内活動と戸外遊びを両方取り入れる・室内活動と戸外活動の日を交互に行うなどの配慮が必要です。

同じ日に室内遊びと戸外遊びを行う場合には、「長い針が5になったらお部屋にはいろうね」と伝えたり、「明日はお部屋で遊ぼうね」と伝えることで、子どもの見通しがたちやすく、納得して戸外へ出られることがあります。

 

 

外遊びが好きな子への対応

外遊びが好きな子に対して、寒いのが苦手な子がいるという説明をすることも大切です。

その際には寒さが苦手な子だけに限らず「苦手なものってあるよね」と、それぞれに苦手があるということを意識できるように話を進めることがおすすめです。

「苦手なものって何がある?先生は虫が苦手なんだ」というように話を進めると「僕は○○が苦手」「私は○○」というように、それぞれの苦手を引き出すことができます。

「先生は虫が苦手だから、虫が好きな子に「触ってみて」って無理やり手に虫を乗せられたらとても嫌な気持ちだし、悲しくて泣いちゃうかもしれない」などと具体例を出しながら、「それぞれ苦手なものがあって、今は寒いから、寒いのが苦手っていう子も中にはいるよね。だから、毎日ずっとお外で遊ぶってなったら、寒いのが苦手な子はどういう気持ちかな?」と相手の気持ちを考えられるように促しながら、室内活動の日を増やしたり、戸外遊びの時間を少し短くして室内遊びと半分ずつにすることなどを説明すると、納得しやすくなります。

また、この時に「外遊びが大好きで、外で遊びたい子もたくさんいるから、ずっとお部屋、ずっと外遊びじゃなくて、半分ずつに出来たらいいよね」などと、外で遊びたい子の気持ちも伝えていくことがおすすめです。

 

 

寒くて部屋に帰りたいと泣かれてしまうと、楽しそうに遊んでいる子もいる分、どのように援助をしたら良いのか悩んでしまいます。

その際には今回紹介した内容を参考にしながら、どうしたら子どもが無理なく過ごすことができるのかを考えてみてください。

幼児の場合には、クラスで話し合って決めていくというのもおすすめの方法です。

解決するのが難しい時には他のクラスや園長・主任などの職員室の保育士にも声をかけて連携をとっていくことが大切です。